名門校の条件[10]~合理性と創造性を統合した桐光学園
★名門校の条件[09]~合理性と創造性を統合した桐光学園のつづきです。
§3 名門校の条件を実現するプログラム
★要するに名門校のベースができたと伊奈校長先生は語っているわけだが、そのベースが目に見える形としてどのように現れているのだろうか。それは驚くほど多種多様なプログラムとして展開し成果を上げている。
★世界で活躍している中村俊輔選手を持ち出すまでもなく、サッカーや野球などのスポーツで、生徒たちは大活躍している。1リットルのガソリンで走行距離を競い合い、限りある地球資源をいかに有効に活用するかを考えるエコノパワーレースに参加し、大人たちのチームと渡り合ったりもしている。合唱に弦楽演奏にと芸術活動も盛ん。
★それに名門校の醍醐味といえば、論文研究活動。中学時代の文豪研究レポートや自由研究レポートが掲載されている研究・作品集「テオリア」は圧巻。
★テントウムシの進化についての実験観察による研究論文など、自分と世界の発見といってよい。昆虫の生態だけではなく、光学的な視点までも活用されている。半球型体型が、捕食者としては影が少ないから有利であるのに、目立つ模様になっているのはなぜか、これは自然の矛盾なのかと自問自答を繰り返し探究し、進化の合理性を結論付けるなどというのは、論より証拠、なるほど進学実績を超えた学校作りができているのではないだろうか。
★土曜講習では大学訪問授業も実施されている。年18回、最先端の学者が専門知と創造知を講義。知的欲求としての理性を刺激する。
★ほんの一例しか紹介できなかったが、桐光学園の多種多様なプログラムはしかし複雑ではない。シンプルなシステムで出来上がっている。それは教科カリキュラムと講習制度(教科学力深化のための講習と知的欲求を膨らますユニーク講習でできている)の二重螺旋。そしてこれが、合理性と創造性を統合する名門校としての桐光学園のDNAなのである。[本間 勇人 Gate of Honma Note ]
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