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学校選択の視点を持つというコト

★名古屋のセンター模試会場(2007年10月7日)の保護者会で講演をするチャンスがありました。「学校選択の視点」と「入試問題の傾向」について話しましたが、保護者の反応が逆に勉強になりましたね。

★今や名古屋は、日本の中で最も経済的な活況を帯びている都市ですから、首都圏との労働力の交流も頻繁であり、それに伴って家族も大移動となります。すると当然子供たちの教育問題が浮上しますね。学校が変わっても教育環境の条件や質が同じところを探さなければならないし、転勤族は、名古屋以外の学校情報を収集しておく必要があります。

★だから、学校選択の視野も全国的になっています。もちろん受験生の親全体がというわけではありませんが、保護者会に参加した20%の家庭では、そういうことが問題になっているように感じました。

★講演終了後、そういう問題意識を持っている保護者から質問されましたが、非常にアンテナが高い方が多かったですね。「学校選択の視点」を持たねばならないのは、もちろん東大をはじめとする有名大学に進むのに有利な条件を持っているところを探さねばならないからですが、東京の私立学校に比べ、名古屋の私立学校は(公立はもっとすごい)とにかく、勉強させる環境にあるので、そのこと自体はあまり心配していないという感じでした。むしろそれでよいのかと思うというのです。

★このような目先の大学進学実績のことだけではなく、グローバリゼーションの動きや環境問題(これはエコロジーというより国際政治や経済の話として問題にしている方が多かった)に対し、将来自分の息子や娘がどのように対応し乗り越えていけるのか、そういうことの見識や教養を身につけることができる教育環境を選択することが大事なのではないかということです。ですから、「学校選択の視点」を磨くことは、子供の10年先、20年先、30年先の未来を考えることでもあるというのです。

★それともう1つ重要な点は、コミュニケーション、人間関係、組織形態が旧態依然としていないかどうかを判断したいということですね。電車の事故や角界の不祥事は、旧態依然とした抑圧組織がもたらしたケースです。そういう学校も実は多いですね。これが水面下で起きている「いじめ」です。世間に知れわたるときには、かなり凄惨な状況になっていますね。

★学校の教職員のコミュニケーションスタイルはチェックしなければならないのです。特にこのチェックは、受験生の時に大いにできます。入学してからだとなかなかチェックしづらいし、学校に対しもの申すことは勇気がいるでしょう。在校生は、受験生に比べ、顧客だとか消費者だとかいう感覚は学内では相互に薄くなります。モンスターペアレントなどというレッテルを貼られては困ってしまいますから。

★ですから、受験生や塾は、正当性、信頼性、妥当性ある「学校選択指標」を作っていく必要があるのです。偏差値と大学進学実績だけで学校を選ぶ態度を見せていると、旧態依然としたままで実績を出せるので、学校は変わりません。学校を変えるのは、制度よりも消費者1人ひとりの厳しい選択眼なのです。[本間 勇人 Gate of Honma Note

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