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教育の挑戦[02] 聖園女学院(2)

教育の挑戦[01] 聖園女学院(1)のつづきです。校長清水ますみ先生のお話の次は、平野先生が進路指導について語りました。壇上にあらわれた瞬間、若き神学生のような雰囲気がただよいました。いやディズニーランドのキャスト(これは誤解される表現かもしれませんね)のように、非常に高感度で、好青年。実に微笑ましいとお母さんがたから受け入れられたのではないでしょうか。

★ストーリーテラーは、リーダーの条件でもあるし、神学生にとってもキャストにとっても、欠かせないスキルですね。そしてプレゼンの基本でもあります。アイコンタクト、スマイル、パフォーマンスの3要素とともに物語るのです。

★それにしてもそのストーリーは、ほかの学校の説明会ではなかなか聞くことができない流れになっていました。日本全体の進路状況と今の生徒たちがおかれている状況という、外部環境からはじまったのです。時代の変化を見つめつつも、時代に付和雷同せずに、自分の生きる道を見出していく聖園女学院の進路指導のストーリー。キャストのようにサービスに満ちた平野先生のジェスチャーは、聖職者の奉仕の意味でのサービスの精神に変容していきました。

★そのことに気づいたお母さん方もいたと思います。いっしょにいかに生きるか、生きる喜びを考えましょう、夢をひとつずつかなえながら。しかし、その夢は自己中心的欲望の実現ではありません。人知れずよいことをする心を磨きあげることなのです。

★もちろん、大学進学実績は、毎年向上していますが、それは卒業生一人ひとりが道を見出し、歩き始める出発点のリストに過ぎないのです。

★平野先生は、大事なのはここですと、自分の胸をポンと打ちました。最も大事なところは、言葉ではなく行いで示されたわけです。ここにはどんなメッセージがあるのでしょうか。それは人生の道で苦しくつらいとき、わたしたち聖園女学院の教師はいつもそばにいて見守っているよという心です。平野先生の表現も、校長先生とおなじように、メタファーに満ちていたのです。 [本間 勇人 Gate of Honma Note

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