Benesse力の浸透加速(1)
★私立学校の先生方と話していたとき、私も知っているベネッセのK氏の活躍ぶりを聞きました。「進研模試」の活用方法について首都圏の私立学校の先生方と研究会を開催したそうです。400人から500人ぐらいの人数が集まったというのですから、首都圏のほとんどの私学の先生方が集まったということでしょうか。
★テーマは「自学自習」だったようです。「進研模試」の成績表から自学自習(DO)のための目標設定(Plan)をしつつ、そのつど振り返り(Check)、再び柔軟に計画を微調整しながら実行に移っていく(Action)という自学自習態勢をいかにつくっていくかということだったようです。
★外部環境における自学自習、内部環境における自学自習という2側面の課題をおさえつつ、そのGAPをどう埋めるのかからはじめ、PDCAサイクルの話に移っていくのですから、わかりやすいし効果的ですね。
★さすがK氏だなと感心させられるのは、大勢の学校の先生方に、模試データの情報分析を提供するだけではなく、戦略の立て方まで伝授しているところですね。おそらく戦略立案モデルは、NT(Nadler-Tushman)モデルをベースにしているのでしょう。
★この戦略モデルはロジカルあるいはクリティカル・シンキングを鍛えるにはぴったりなんですね。学校の先生方は学びの計画は立てるのはなれているでしょうが、学びの戦略ということを考えるのはふだんはあまりやられていないでしょう。それをK氏は、抽象的な言い方をするのではなく、先生方が興味がある生徒たちの結果分析で、具体的に自らまずやってみせるというリーダーシップを発揮しています。
★Benesse力とは、スタッフが学校の先生方といっしょに悩み考え解決力を生み出していくというリーダーシップを発揮できるところだと感じ入りました。K氏は相当勉強しています。内部のシンクタンクリソースは相当豊かなようで、解析力もさながらみな世界の論文や文献を英語で読むと聞き及んでいます。翻訳されるよりはやく情報を得られるのがポイントです。知の情報格差が、ほかの学習カンパニーとどんどん開いていきます。普通は能書きなんて金にならんと言われるからですね。それはともあれ、この格差情報を大いに活用しているのが、K氏ですね。学校の先生方は、世界の情報を自ら入手するのは物理的環境が許しませんから、かなりありがたいとI先生が語ってくれました。[本間 勇人 Gate of Honma Note ]
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