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白梅学園清修の数学教育

★ここ数日、何やかにやと忙しく、白梅学園清修のサイトを見ることができないでいました。何せほぼ毎日更新されているサイトだけに、ちょっと油断していると、読むのにものすごい時間がかかります。

★しかし、今どき珍しい理想郷のような生徒と保護者と教師の濃い対話、教科間の連携など、マルチな関係に心癒されるので、読まないわけにはいかないのです。もっとも、この理想郷の舞台裏のてんやわんやを想像すると、学園ドラマさながらで、涙を流してというより、ニンマリほほ笑み、いやいやときどき抱腹絶倒して、スッキリすると言った方がよいかもしれません。

白梅学園清修の教育活動はいずれも興味深いのですが、女子校であるにもかかわらず、数学の授業がオーラを放っているのには驚かされます。

★数学の戸塚先生は、教科連動型カリキュラムを実践しています。数学的発想を、あらゆる教科に結びつけることができる天才肌の数学教師ですね。昨年は数学史がテーマでした。今年は「未来予測」。

★生徒たちは、未来を予測するデータを見つけ、そのデータの背景を調べ、議論し、チームでプレゼンテーションするのでしょう。数学というと問題の解き方をトレーニングする教科というイメージが浮かぶと思うのですが、戸塚先生の数学教授法は、あらゆるコトを数学的発想で解決しようというものです。これは、生きるための数学として、生徒たちは「活用」することができます。数学の楽しさに触れることができます。

★しかも、この数学的発想法が、東大の数学を解くのにも当然役立つのだそうです。生徒たちは楽しみながら、いつのまにか受験数学の力も身につけていくわけですね。

★ともあれ、このプレゼンテーションを、学校説明会でお披露目するので、新設校のために大学進学の実績がまだでていませんが、保護者の方は大いに期待をかけるようです。これだけやれば大学進学実は出るだろうと。しかし、それより何より、この温かい人間関係とテクノロジーの集結した教育環境に触れれば、ぜひわが娘を通わせたいというのが、保護者の本音でしょう。

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