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私立学校の理念のタイプ[13]~京北学園の川合校長先生との対話③

私立学校の理念のタイプ[12]~京北学園の川合校長先生との対話②のつづきです。昨日、中村中である重要な編集会議がありました。子どもたちの未来のコミュニケーション環境や知性・感性の環境を新たに組み立てようと、日々実践している私学の論客4人と国際教育研究家岡部憲治さん、出版社のみなさんが集結しました。いずれ形になると思いますので、楽しみにしていてください。

Photo ★さて、写真は、中村中のロビーで撮影した私学の論客の一人川合正先生(京北学園校長)と岡部憲治さんです。お二人の協働作業は、2005年の未来を創る学校セミナー以来久々ではないでしょうか。しかし、今回のミーティングでも、お二人の話を聞いていて、ジェネレーションも学びの背景もまったく違うのに、非常に似ている点が変わらずあるのに気づきました。

★それは、いつも一般化を少しだけズラす仕掛けを対話の中に持ち込むということです。川合先生は、教育心理学・認知心理学の学者ですから、9歳の壁の定義や9歳の壁を乗り越えられないときの悲惨な状況を事実として冷静に論じるし、論文も書かれているにもかかわらず、予想に反して一般化をしません。

★岡部さんも、自らヘーゲリアン・ウェイを活用していると手のうちを明かしているにもかかわらず、一般化の道に進もうとする危うさをつねに警戒します。岡部さんのサイトを見てもわかると思うのですが、OECD/PISAの研究とアニメやゲームのコメントはフラットですね。

★こういうと、一件ポストモダン的なのですが、ところが倫理に関しては押しつけないし、放任もしないのですね。そこがポストモダンと違います。またトランスモダンは基本的には構造主義的基盤があるのですが、この構造というのが一般化をめざしてしまいます。

★だから構造主義にも与しないというのがお二人のコンセプトです。お二人は対話以外に戦略も戦術もないのです。もともと大きな国家の物語など信じていないし、なんでも自由というスタンドポイントにも立ちません。倫理も自由も≪対話≫の中で常に新たに生まれ、消失します。消失したらまた≪対話≫です。常に混沌とした状況の中で、砂の上に建築物を組み立てる努力。砂上の楼閣という言葉とは逆の作業に挑むわけです。オールドモダンはそんな効率の悪いことというでしょうね。砂の上にコンクリを敷き詰めて、堅固な都市をつくるのでしょうが、そのリニアな連続こそ、オールドモダンの罠だったと、今ではみな気づいていますね。

Apot ★では、オールドモダンでもポストモダンでも、トランスモダンでもないなら、お二人はどこに立っているのでしょうか。まっ、アドバンスモダンなのですが、ではこのアドバンスモダンとは何でしょう。それはまだ広まっていないで、ローカルな現実態でしかないので、これから調べていこうというのが私の立場です。そのヒントは少なくとも≪私学の系譜≫にはあると予想をたてています。

★ですから≪私学の系譜≫にかかわる方々にお会いして、ものの見方や考え方を聞いたり、著書を読んだりしながら、アドバンスモダンの輪郭を明らかにしていきたいと思います。もっとも私一人では力不足です。多くのAモダンな先生方と≪対話≫するしか、やはり道は拓かないでしょう。 本間 勇人 Gate of Honma Note

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