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PISA2006年度結果公表される

★PISA2006年度結果が予定通り公表されました。ランキングについては岡部憲治さんの「世界標準の読解力」サイトPISA 2006年度 ランキング発表!! 第三弾で見ることができます。

★科学的リテラシーも、読解リテラシーも、数学的リテラシーも前回2003年度のランキングを下回りました。このことに関して、NPO「教育テスト研究センター」の鎌田恵太郎理事は冷静な判断をしています。リテラシーという概念についても、私同様幅広い考え方を提示しています。

★今日の朝刊から新聞紙面では、大騒ぎになるでしょうが、日本の子どもたちの暗記学習を促すような論調はやめて欲しいと思います。

★いい学校に行って、自分はエリートだと思いこむようなバカな教育(茂木健一郎さんもそう言っているんですね)にだけには偏らないようにと望みます。

★それから、大事なことは、どうやったら世界標準リテラシーを鍛えることができるかという新しい学びの開発をすることですね。従来の学びの方法の時間を増やすというだけでの量的教育改善は、自律する時間を子供たちから奪い、画一的な学びの方法論を押し付けることになりかねません。

★教育の本意は、金融資本や産業資本に直接役立つような知識を覚えることではありません。クリエイティブ人材資本、社会関係資本を最適化することです。OECD/PISAの目的も、ここにあります。もっともOECD/PISAの世界標準化は、欧米は金融資本に基づいたクリエイティブ人材資本、社会関係資本を、アジアは産業資本に基づいた労働人材資本、垂直社会関係資本をという役割分担化を方向づける戦略であるかもしれません。

★日本の文科省は、この戦略に盲目的に便乗し、自らをアジア型の資本形成に貢献しようということなのかもしれませんね。暗黙の了解なのか、無意識のオリエンタリズムなのか、よくわかりませんが・・・。 [本間 勇人 Gate of Honma Note

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