« 白梅学園清修の挑戦 世界標準を超える授業 | トップページ | PISA2006結果から[01] »

名門校の条件[22]~茂木健一郎氏のコンセプト

名門校の条件[21]~茂木健一郎氏のコンセプトのつづきです。茂木さんはデジタル資本主義の光と闇の部分を「欲望する脳」で鮮明に描いています。20世紀とは違う、幾何級数的情報の受発信。情報を欲する脳の機能の拡大はすさまじいだろうし、一方で階級格差の固定とその格差維持を欲する脳のすさまじい人格破損の拡大も凄惨です。

時事通信(12月5日10時1分配信)によると、

米疾病対策センター(CDC)は4日までに、電子メールやインターネット上のサイトを通じた「ネットいじめ」が急増しているとの報告書を発表した。ネットを使った中傷により少女が自殺する事件も起きており、法整備に向けた機運が高まっている。

★米国に限らず、デジタル資本主義の国なら今やどこでも起きている悲惨な事件ですね。だから茂木さんは、ダーヴィニズムの勢いを止めることはできないだろうが、どこかですべては利己的であるという考え方から、徹底的に欲望するけれど矩をこえることがない倫理との一致を憧憬せざるをえないということなのでしょう。

★名門校の気概が、孔子の思想や老荘思想、仏教思想、キリスト教思想などの理念にいつも回帰するのは、こういうところにあるのでしょう。 [本間 勇人 Gate of Honma Note

|

« 白梅学園清修の挑戦 世界標準を超える授業 | トップページ | PISA2006結果から[01] »

文化・芸術」カテゴリの記事