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PISA2006年度調査 日本は理科離れ大国

★PISA2006年度調査の報告によると、日本の高校生(15歳)の理科離れは加速しているようですね。時事通信(12月4日18時31分配信)によると、

経済協力開発機構(OECD)は4日、15歳を対象とした2006年の国際学習到達度調査(PISA)の結果を世界同時発表した。日本は、数学的応用力で03年の前回調査の6位から10位に後退、得点も下がった。読解力も、大幅に落ち込んだ前回並みだった。科学への興味、関心がOECD平均に比べて低いことも判明し、「理数離れ」の傾向が鮮明になった。11月に公表済みの科学的応用力でも、日本は前回の2位から6位に順位を下げた。文部科学省は、11年度からの新学習指導要領で理数の授業時間を大幅に増やす方針。

★文科省の判断はおそらく間違っているでしょう。というのも、「理科離れ」や「科学的リテラシー」ランキングの転落の理由は、

①高校入試や大学入試で「理科」という教科が入試科目として選択または必要がないために、「理科」を学ぶモチベーションがアップしない。

②「理科」だけではなくすべての教科が、入試のための勉強で、探究としての学びとして意識されていない。入試制度の在り方の問題が大きい。「受験脳」を養う環境をつくっているのだ。

③今回の15歳(2006年当時)の高校生が10歳のころは、2001年。総合的学習の時間の必要性がまったく理解されていない時代である。座学形式、講義形式の授業が中心の時代で、理科の学びのおもしろさを感じる環境にはなかった。

★したがって、学習指導要領の問題というより、10歳のころの学びの環境の問題の方が重要。もし今の10歳前後の子どもたちの学びの環境が、「受験脳」ではなく「創造脳」を養うものになっているとしたら、OECD/PISAの結果なんか気にする必要がないはずです。

★文科省の教育政策は、時代認識とコンセプトがポイント。OECD/PISAのスコアで一喜一憂しては困りますよ。もっと自信をもたなければ。 [本間 勇人 Gate of Honma Note

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