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茂木健一郎 さんとPISA 2006

☆半月前に、海城学園の中田大成先生に脳科学と海城の学びの構想の話を聞いていたときに、茂木健一郎さんが新刊「脳を活かす勉強法」(PHP2007年12月)をそろそろ出す予定だということを聞いて、店頭に並んだら買おうと思っていました。

☆そろそろかなと思い、amazon.co.jpを開いてみたら、すでに出版されていたので、昨日ネット上で購入。すると今日の午前中届きました。こんなに速かったかな?と驚きながら、すぐにページをめくりました。いかんいかんと思いながら、やっぱり斜め読みになってしまいました。もう一冊「芸術脳」(新潮社2007年8月)も購入していたので、そちらも読みたかったのです。

☆するとこちらも、いかんいかんと思いながら斜め読みになってしまいました。中田先生が感情教育プログラムを編集し実践している理由が、茂木健一郎さんの理論とピタリと符合したし、学びが楽しくジャンプするアハ!体験直前の状態がフロー状態だったりステュディオス状態だったりするというのが、ハワード・ガードナーの多重知能とも一致するので、そっちのほうに思考が飛んでしまいました。

☆中田先生はドラマのプログラムも構想しているし、それに近い授業をすでに実践されているのですが、生徒たちの状態は、まさにステュディオス状態。この言葉はスタディも連想させますが、なんといってもスタジオの方に近いですね。「芸術脳」の中でそんな話がでてたような・・・。ともあれ、スタジオとドラマは近接しているし、なるほどその感情空間で、生徒たちはステュディオス状態あるいはフロー状態になります。

☆すると五感などのモダリティがリアリティを、記憶と発想に変換するわけです。しかもそのときドーパミンがたくさん出て、心地よい状態になるんですね。この循環が学習を強化するというのです。

☆しかもこのドーパミンは、ルーティンの作業からはあまりでてこないんですね。チャレンジグな状況でたくさんでるという・・・、あっもちろん個人の限界曲線があるので、過度なチャレンジグはダメ。なんと、これはビゴツキーの最近接領域の話ではないですか。

☆しかし、こういうチャレンジングな状態を好む人間は、ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブスやアインシュタインのように変人なのだと。しかしこの変人としての自由がないとねと茂木さん。

☆ドーパミンが出る脳状態にするには、環境の雰囲気がよくないとということです。日本の教育はチャレンジングではなく、ルーティン作業のための知識の記憶がベースです。しかもその記憶の過程に抑圧的コミュニケーションがはいる。自らタイムプレッシャーをかけるのではなく、教師が強制する。つまり雰囲気は悪くなります。

☆PISAの学習背景調査で、「学級雰囲気」の良し悪しが、学びにどういう影響を与えているのかについて調査中です。PISAがICTや脳科学をベースにしている理由がわかりました。それにしても、茂木さんはベストセラー作家です。日本の教育関係者は何を読んでいるのでしょう。茂木さんは、だれだって天才になれるよ。天才脳の環境をつくればねと言っているわけですから、真に受けて「学級雰囲気」を良くしましょうよ。もちろんこれは企業や官僚、家庭も同じですね。素敵な「雰囲気」こそがイノベーションを起こします。そしてその雰囲気の泉は、芸術からコンコンと流れ出ずるのではないでしょうか。

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