東大・京大・早大・慶大大学院交流構想
☆年末のこの時期に、なぜか朝日新聞、読売新聞、日経新聞などで、東大・京大・早大・慶大の大学院交流構想が公表されました。相互に研究の行き帰をし、単位の互換などもやるようです。
☆もともと学問の自治・自由が保障されている研究者ですから、いまさらと思うのですが、海外の研究機関と対抗できるということでしょうか。どうせなら国立大学も独立法人化したわけですから、4つの大学が吸収合併してしまえばよいのに・・・。どこが吸収するのかはともかく・・・。
☆しかし、そんなことうまくいくわけないですよね。そうしなくてもオープンな組織体であれば、問題ないのですが、オープンな組織でもないし、とりあえず大学院ぐらいはということでしょうか。
☆おそらく、東大・京大にしてみれば寄付セミナーやOB・OGからの寄付金があてにできるのでしょう。特に慶応の同窓は集金ターゲットになるわけですね。
☆早稲田や慶応にしてみれば、東大・京大のブランドを活用できるわけで、実に経済原理で動いているのではないかと憶測してしまうのですが、それでよいのだと思います。カントが大好きな、かりにカントでなくても、カール・ポパーやバートランド・ラッセルの好きな学者が多いと思いますから、経済原理で動くことが、理念と現実の統合はできるのです。
☆カントは「商業精神」と「金の力」が平和にとって最適な力だと言っていますからね。最近何度もこのことを言っていて、いささか気がひけますが、時代の精神がやっとカントに追いついてきたということを言いたいのです。
☆最前線の知と時代の精神にはこのようにズレがあるわけです。このGAPを埋めるべきか埋めざるべきか、市民感覚が重要か大衆感覚が重要か。日本は後者かな。市民というコンセプトをスルーして大衆感覚でものいう日本。それもありかもしれません。欧米流儀と日本流儀の違いは、ここにあるかもということです。意外と大事な点かもしれません。
☆オルテガの「大衆の反逆」のターゲットはヨーロッパ市民でしょうから、日本の視点は新しいかもしれません。江戸のような民衆文化も、意外と欧米文化と肩を並べたりするのですから^^)♪
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