首都圏 中学受験 2008 [34]
☆2008年1月25日現在、東京エリアの中学入試の出願は、まだまだ中間集計の過程。2月1日の男子校の入試チャンスのうち、増えている学校は26.3%です。
☆その中で超クオリティ・スクールである京北①(午前)、エクセレントスクールである芝①と攻玉社①、超エクセレントスクール麻布の応募者数が増えています。麻布に「超」がつくのは、何かに収まりきれない何かがあるからです。京北の場合の「超」は、時代が欲しているけれどまだ普及していない未来のコミュニケーションシステムが授業の中に日常的にあるからです。
☆このコミュニケーションシステムは、おそらく宮台真司さんや北田暁大さんが論じているコミュニケーション論と共通しているものがあると思います。
☆一方、麻布のコミュニケーションシステムは、宮台さんや北田さんがベースにしている私立学校-東大(宮台さんは麻布→東大、北田さんは聖光→東大)というハビトゥスからだいぶはみ出しています。宮台さんは麻布出身じゃないかと言われるかもしれませんが、ターゲットが日本という現実分析をベースにしているので、おそらく制約を受けているのではいでしょうか。
☆とにかくそういう意味で麻布は「超」エクセレントスクールです。開成や武蔵は麻布に比べると「超」はつかないのです。客観的に証明はできないですね。麻布に入学した生徒たちや卒業生と私がコミュニケーションをとってきた経験からくる倫理的―審美的直感からとしかいいようがないのですが・・・。
☆現状の麻布に行けない制約のある子どもの豊かなクオリティが、京北があることによって消滅しなくて済むというのが良いのですね。応募者が増えて、こういう学校を選ぶ倫理的―審美眼をもった学校選択者がいることに、日本の未来があることを予感させますね。
☆倫理というのは、国や社会や学校や家族が無反省に子どもたちに押し付ける道徳や制約の信頼性・正当性・妥当性をチェックする複数視点を生み出すタレントであり、審美眼とはその複数視点の関係づけを創造することです。だから制約をはみ出て新しい知識や概念を創造することが可能なのです。村落共同体ではスケープゴートの役割を演じさせられますが、今後のグローバルな社会では大活躍するでしょう。そのことに気づいている学校選択者が多くなっているのかもしれません。
| 固定リンク
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 村田沙耶香さんのNHKインタビュー 母校二松學舍柏で(2017.02.11)
- 「斉藤桂太」麻布のもう一つの知(2015.11.28)
- 2012年Nコン 豊島岡女子 中高両方の部で金賞 関東甲信越ブロックで(2012.10.01)
- 「柴崎俊子祝賀会」 in 中村新館Lady もう一つの私学の系譜(2012.07.24)
- 勇気 「子どものための少年詩集2011」から(2011.11.24)
最近のコメント