首都圏 中学受験 2008 [38]
☆東京エリアの中学入試の出願中間集計(2008年1月26日現在)によると、今のところ、2月2日の男子校の入試チャンスのうち、増えている学校は18.5%です。まだまだこれからでしょうが、少し勢いが感じられませんね。
☆そんな中で、エクセレントスクールである攻玉社②が増えています。攻玉社はどちらかというと、以前はエリートスクールのイメージが強かったのですが、おそらくここ数年でビジョン・ベクトルに変更があったのだと思います。そのゆらぎと隔年現象が重なって、昨年は応募者減という事態も招いていましたが、今年は単純に隔年現象ではなく、人気の持続可能性の兆しだとみなしたいところですが、それは来年の入試の時にならないと証明できませんね。
☆超クオリティスクールである京北③が増えています。それに対して、足立学園②と特別奨学生②の応募者も増えています。足立学園は2日入試だけではなく、1日入試も増えています。足立区の公立学校の苦難は、新聞でも報道されているくらいですから、地域の学力向上の拠点として期待されているということもあるでしょう。今のところはトラディショナルスクールですが、まずはこの学力という点で水準をアップし、エリートスクールにシフトし、次にエクセレントスクールという戦略を経営陣は描いていると予想します。ホームページの作りがそうなっていますね。
☆足立学園は新校舎を完成させました。応募者増にはその影響も少なからずあるでしょう。ただし、それは見た目の新しさとかいう問題ではありません。校舎が建つ過程は、いばらの道で、学内では相当ゆらぎがおこるはずです。もし経営陣にまかせきりの建築活動だとしたら、ゆらぎは起きず、教育とはかけはなれたホテルのような建物になるか、牢獄のような監視がいきとどいた校舎になるかどちらかでしょう。それでは、募集にとってマイナス効果です。
☆学内で、どういう教育を空間で表現するのか議論と検討と他校の事例をフィールドワークする作業が、ゆらぎをある大きなコンセプトを成長させることにつながります。まさにカオスモーズですね。建築を通して学内はパラダイムシフトするのです。
☆超クオリティスクールの京北はまだ新校舎建設の話はでていないかもしれませんが、そろそろ時期でしょう。というのも教育の質が世間に評価されている今のタイミングで、新校舎を建てる作業をすれば、学内はゆさぶられながらも先生方は新しい構想を生み、それを実行するタフな力をトレーニングすることができるからです。
☆そうなれば、超クオリティスクールが超エクセレントスクールにシフトするスピードは加速します。京北の戦略は論理必然的にそうなるしかないと外から見ていて勝手に思っています。
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