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首都圏 中学受験 2008 [44]

☆中村中の梅沢教頭先生からこんなコメントが送られてきました。

・・・今日お知らせしたい事は入試当日の保護者控え室対応についてです。本校の保護者に「控え室の対応」について質問したところ、他校に進学しているお友達や本校の保護者にリサーチしてくださいました。その結果、私たちが受験生保護者対応をしようよ!となりました。

そこで依頼の発信をしたところ30名以上の方が申し出てくださいました。さらにユニークなのは「受験会場で待機している時って、読書していても、心ここにあらず。一時でも何かに集中していられると気分転換ができるのにねえ」「入試問題を即公開してくれる学校もあるけど、余計に緊張してしまう」ということでした。この、親の気分転換がこどもたちに与える影響は計り知れないと言うのです。そこで考えてくださったのが「DVDを見よう!」です。

我々の感覚では思いもしない発想でしたのでビックリです。内容も保護者の方が選んでくださって、準備しています。また、お茶のサービスもあり、さらにはちょっとしたお菓子をラッピングして用意してくださってます(連日来校して)。時には厳しいお言葉をいただく保護者の方々ですが、私たちには何ができるのかと一生懸命やってくださる姿に感動しています。おもてなしの心が間違いなく本校のDNAとして浸透していることを嬉しく思います。この対応によって受験生が力を発揮するためにちょっとでもお役に立てたら幸いです。

☆1月29日現在の中村中の出願者数は、今年も多いですね。昨年比は減少しているように見えますが、2教科入試の減り方が大きく、4教科入試の方は微減です。そもそも減ったといっても、一回目の特待入試の倍率は14.6で、二回目の特待入試は18.8です。とても難しい入試だと学校選択者も考え、いろいろ迷った上で、第一志望として選んだ選択者が最後まであきらめなかったという傾向だと予想します。

☆さて、梅沢先生は、中村のDNAは「おもてなしの心」だと、保護者とのかかわりの中で、改めて発見して感動しています。私も前々からそう確信していましたから、メールを通してその感動を共有できるのが嬉しいですね。

☆最近、リチャード・フロリダ教授のクリエイティブ・クラスの考え方に共鳴して、こういう創造的才能者を輩出するクオリティスクール探しが間違いなかったと確信を持っているのですが、この創造的才能者の3つの条件は、才能(Talent)、技術(Technology)、寛容(Tolerance)だとフロリダ教授は言います。中村中のおもてなしの心とは、このToleranceに相当するのですね。

☆また「多重知能」理論で有名なハーバード大学のハワード・ガードナー教授は、昨年新たな研究成果をたくさん発表しています。ガードナー教授の関心は、“Creativity, Wisdom, and Trusteeship”という著書のタイトルにそのまま表れています。

☆賢さは創造性を含むけれど、創造性は必ずしも賢さを含まないという考え方がTrusteeshipのようです。中村中に置き換えると、「本物の勉強は受験勉強もカバーできるが、受験勉強は本物の勉強をカバーできないという考え方の根底におもてなしの心がある」ということではないでしょうか。

☆ガードナー教授の学習理論は、すでに中村中では実践され続けているのです。

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