学び野[02] 日本の教育の媒介項
☆前回は<体験―媒介項―経験値>の話をしました。この媒介項は、論者によって、コミュニケーションだったり、感性のインパクトだったり、ズレだったりいろいろでした。
☆さて、この<体験―媒介項―経験値>は鎖のようにつながるわけですね。一回の体験で人間は生きていくわけではないのです。だから、<体験―媒介項―経験値―体験―媒介項―経験値―体験―媒介項―経験値・・・>とつながっていくわけです。
☆そしてこの連鎖の中の[経験値―体験]の部分が「知識」になるわけです。つまり経験値=体験=知識です。こういう経験値を抱いて新たな体験をするとき、既存の知識を使うわけです。そして次に媒介項によって、経験値がアップするわけです。アップした経験値でまた体験をするわけですから、知識はまた広く深くなっていくのです。
☆この<体験―媒介項―[経験値=体験=知識]―媒介項―[経験値=体験=知識]・・・>の連鎖を「結びつける考え方」と呼んでいます。
☆ところが、日本の教育は、経験値と体験の空洞化した知識を覚える手法なのです。なぜそうなるかというと媒介項が、強制力だからです。とにかく覚えろという抑圧的コミュニケーションなんですね。京北の川合先生の「ていねいなコミュニケーション」とは真逆なんですね。
☆この日本の教育が強制的な学習観であることを、ベネッセコーポレーションが証明しています。詳しくは「教育のヒント」>日本の教育がクリエイティブ資本を拡大できないワケをご覧ください。
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