首都圏 中学受験 2008 [60]
☆あるパートナーと電車に乗り込むと、AERAの宣伝がありました。「うわー、今年の首都圏中学受験者数は60,000人超えたってえ~!こりゃやり過ぎだな。初心者営業マンの予算作成みたいだな」と思わず言ってしまいました。するとパートナーは「いいんすかぁ。元は日能研推計らしいすっよ。本間さんの前の・・・。」とさりげなく。
☆その瞬間「あっ、やりやがったなぁ。」と思わず笑み。パートナーが「気持ち悪いすよ。何一人で笑ってるんです?」と。
☆いやいや、実にあるシーンが思い浮かんだからだ。おそらくこの数字、N塾のある情報室の重鎮がえ~いやっちまえと思ってこれだと決めたに違いない、その様子が目に浮かんだからです。
☆まあ、どこの塾も私の49,000人仮説は低すぎると思うでしょうが、この60,000人超えは、これはこれで高すぎると思うのでは。なんだかんだと言っても四谷大塚推計の52,500人が妥当だろうということになってしまうのでしょうか・・・。
☆とにもかくにも、そうそう、N塾のブレインには、昔はマルキストがいましたね。これは結構資本論的には自らが搾取側だから理論だけで結局似非っぽっかたけれど、理屈は骨太でしたね。影響力はあったと思います。しかし、ベルリンの壁崩壊とともに、不思議なことに、その影響力も弱くなりました。時代というのはまっことおそろしい。そんな中で、頑強な思想の持ち主である別のブレインはヘーゲリアンだったと思います。この2人は共鳴もするけれど、後者の方が支配側に落ち着くのも思想のなせるワザだったのでしょうか。
☆さて、そのほかのブレイン、結局彼らがサバイブできているのも時代の流れですが、イエスマンかテクノクラートか、成金主義者ですね。これはN塾に限らず、組織というものはそういうものでしょう。
☆まあ、しかし、オーナーというリーダーのフォロアーとしては理想的なフォロアーはいないかもしれませんね。ずっとそんなことを思っていたのですが、いやいやマルキストとヘーゲリアンの二人にかわいがられながらも我が道をいく新人類世代のブレインがいたことを思い出しました。
☆それで思わず微笑んだのです。パートナーに「そのブレインはね、そうなんだ、珍しく、マキャベリだ!グラムシだ!ヘゲモニーだ!なんてキーワード使っていたんだよ。おもしろいだろう。」と語って聞かせると、「なるほどね。本間さんの言いたいことは、もしかして、日能研の中に・・・、マルチチュード戦術を使うブレインがいるってことっすか?」と、さすが勘の良い友人ですね。
☆マルチチュード戦術は、イタリアの反ファシスト地下ゲリラのような動きだと勝手に思っています。ニーチェ的なんですね。ヒットラーは、ニーチェ大好きで、ムッソリーニに全集か選集、あるいはツラトスツゥラぐらいはプレゼントしたらしいのですが、ムッソリーニはそんなものより、金と愛と酒と食事の日々の方がよかったでしょうな。その代りニーチェ的に動いたのは地下ゲリラです。彼らの座右の銘もニーチェだったとか。もっともこのエピソード、自分で確かめていませんから、不確実かも。ただ、マルチチュードの説明として使っただけです。
☆まあ、いずれにしても私とは違って、かのブレインは、ホッブスよりマキャベリを、デカルトよりスピノザを、カントよりヒュームを、エバよりガンダムを好むでしょう。まっ、独断と偏見ですが。
☆それにしても、60,000人を超えるという表現はどんなインスタレーションなんでしょう。ジョン・レノンが“Make all the clocks in the world fast by two seconds without letting anyone know about it.”とヨウコ・オノの詩を口ずさんだ瞬間を示唆しているのでしょうか?
☆ところで、来年の首都圏の中学受験生は63,000人になるのでしょうかね。急に右肩下がりにはなれないですからね。来年の調整はたいへんではないでしょうか。私が心配してもどうしようもないですが・・・。
☆しかし、私立受験のご家族の平均年収は1,700万円を超えるとか!ある週刊誌で載っていたようですが、私のパートナーはファイナンシャル系のビジネスマンですが「中学受験とともに景気がよくなるということですかね。テクニカルはともかく、まだまだファンダメンタルな情報で見逃しているものもあるなあ・・・」と微笑んでいましたね。
☆私にはとても景気の兆しは見えてこないのですが^^;
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