首都圏 中学受験 2008 [61]
☆今年の中学入試において、八雲学園は、入試4回すべて応募者数が昨対比100%を超えました。2科目受験と4科目受験という内訳をみると、2科目受験者は減り、4科目受験者が増えています。総合的な学力トレーニングをしてきた生徒が昨年より多く入学することになりそうです。理想のリベラルアーツと大学進学というマイルストーンのバランスがますますよくなるということでしょう。
☆横山先生のお話によると、175人が手続きを済ませたそうです。昨年よりも手続き者はまた少し多くなったため、1クラス35名の5クラス体制で出発できるとよいと考えているとのことです。
☆八雲学園の人気が高いのは、英語教育の多様な活動や多彩なイベント、教養にあふれる芸術鑑賞などいろいろあるのですが、わかりやすいのは、和田中の「夜スペ」ですね。
☆夜のケアのために塾と連携した和田中の話は、世の中を騒然とさせました。しかも世間は和田中に味方です。そのぐらい切迫したニーズが存在しているわけですから、それに対応できる和田中はすごいとなるんですね。教育委員会も世間の評判を悪くはしたくないわけで、その取引はまるで江戸時代の将軍家と江戸の民衆のバランス感覚に相似していて、不思議な印象を受けました。
☆ところで、そんなすごいことを、八雲学園はとっくに「特別進学プログラム」(「特プロ」と呼んでおきましょうか)として構想し、実行し、成果をガツンとあげています。和田中でさえ騒がれたわけですから、八雲学園の人気が高くならないわけがないのです。それに「夜スペ」と八雲学園の「特プロ」の決定的違いは、「夜スペ」は結局ゴールが高校入試。八雲学園の「特プロ」は大学入試です。
☆なんといってもポイントなのは、おそらく「夜スペ」は藤原校長のアイディアと人脈で動いたのでしょうが、「特プロ」は、ボトムアップとトップダウンの絶妙なバランスから生まれてきたものだという点でしょう。八雲学園には、生徒1人ひとりをケアするマンツーマンの対話方式=チューター制度があります。そして、その環境を整える近藤校長のトップの強い意思決定も存在します。この両者のバランスが常に最適化を生み出しているのですね。
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