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首都圏 中学受験 2008 [69]

☆前回組織、特に学校の成長サイクルについて話をしました。しばらくの間、そのサイクルの各期の成功例を見ていきましょう。

☆何もしないでおくと、学校の場合、草創期→成熟期→衰退期→蘇生期→死滅期というサイクルをたどります。企業の場合は、いきなり草創期→死滅期というケースも山ほどあります。

☆草創期において、多少のアップダウンはあるでしょうが、成熟期に向かって驀進している学校といえば、八雲学園、白梅学園清修です。

☆成熟期において、教師が自己研摩し、創造的行為を大いに遂行して成功している学校としては、早稲田実業、明大明治、麻布、開成、海城、共立女子、吉祥女子、東京女子学園、攻玉社、芝などがそうですね。中村中は成熟期の中でアップダウンが小刻みに続き、衰退期直前に見事に成熟期における持続可能性を見出したと了解するのが妥当ではないでしょうか。

☆衰退期において、かなり昔の話ですが、自立再生の組織改革に見事に成功したのは、洗足学園、鴎友学園女子です。最近では共栄学園、宝仙理数インター、かえつ有明、京北学園は教育の質を毎年向上させながら再び草創期に回帰しています。

☆蘇生期にいたり、外科手術を思いきり実行し、再び草創期に回帰したのは、郁文館と広尾学園です。外科手術が派手だったのは、郁文館のほうで、賛否両論が今でもありますが、経営手法として学ぶべき点はあると思います。もっともオーナーのもともとの業種が教育とは遠いようで近い分野だったので、できたことかもしれません。そして、2010年には横浜山手女子が中央大学の系属校になり、草創期に回帰しようとしています。

☆死滅期にいたって、そこから草創期に回帰した学校は、首都圏の私立中高一貫校では、私は今のところ知りません。ただ、死滅期を迎えてしまった学校が幾校かあるのではないかとは思っていますが・・・。

☆次回からは上記の学校を中心に成功の戦略あるいは戦術を見ていきましょう。

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