首都圏 中学受験 2008 [73]
☆今年も女子聖学院の中学入試の募集は増えました。隔年現象ではなく、毎年増え続けているのですが、その秘密は何でしょう。その理由の一つは、全体の募集の数が多いので、その中に埋もれて目立たないのですが、帰国生入試の結果に表われています。
☆7人応募して、6人が受験し、5人が合格。次が驚愕です。5人とも入学です。歩留まり率100%とというわけなのです。これはあの村治佳織さん(国際的なギターリスト)が女子聖学院に入学したときと同質の感覚なのです。
☆村治さんは中学当時から天才ギターリストとして世間から注目されていましたが、入学にあたって、特別な扱いはしませんよという条件と女子聖学院の独特の意志の空間が気に入って入ったんですね。
☆今回の帰国生もおそらく同じでしょう。帰国生として特別扱いしないのが女子聖学院です。それに新校舎は、ますます意志を明快に表現しています。この空間は他校にはちょっとないですね。あらゆるところにロゴス(コトバ)と意志が明快、簡潔に表され、感銘を受けないわけにはいきません。
☆特別扱いが必要ないというのは、この教育空間に象徴されています。すべての教科、すべての教育活動に、同構造のロゴスと意志が浸透しているのですね。
はじめにコトバがあった。コトバは神と共にあった。コトバは神であった。すべてのものは、これによってできた。できたもののうち、一つとしてこれによらないものはなかった。このコトバに命があった。そしてこの命は人の光であった。
☆このようなヨハネの福音の初まりのコトバを想起する教育内容と教育空間です。私が訪れたとき、お忙しい中丁寧にご案内いただきましたが、先生方の口から放たれるのは、教育刷新の話ばかりです。授業の質をどうアップさせるのか、授業の改革が常に優先する学校だということが伝わってくる学校です。
P.S. 空間のコントラストも明快で、意志と光という明るさと対照的な英語のラウンジがありますが、ここはアメリカの東部の古き良き時代を想起する空間になっています。女子聖学院がアメリカのキリスト教の伝統を継承していることが表現されている空間です。もっとも生徒たちにとってはハリーポッターが出てくるような空間で、人気のスペースです。
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