学び野[12]女子聖の教育空間の媒介性①
☆女子聖学院の校舎は新しくなりました。グランドとすてきな庭園がまだ未完成なので、全貌について語ることはできませんが、わかる範囲で、仙田満さんの視点で女子聖学院の教育空間の仕掛けを見ていきましょう。
☆わかりやすいのは、6種類の接合空間です。新しいチャペルと従来のチャペルを結ぶ校舎内の導線は、回遊的で、ぐるぐる回りますが、外の廊下は、ワープします。ショートカットですね。新チャペルという点と旧チャペルの点は非連続ですが、それを結ぶ線は、最短距離と紆余曲折の両方です。非連続の連続性の体感。あとは数学の学びの時間につながるとよいですね。
☆このショートカットの外の廊下を逆から写してみます。どうですか。まさに穴があいてる感じですね。ポーラスな空間です。外の空間ですから、本来は何もないのですが、このようなデザインが、聖なる空間から聖なる空間へワープするめまいを生み出すはずです。想像力と創造力を生み出すのですね。
☆いたるところにシンボルがあります。女子聖学院のロゴスと意志のメッセージに包まれている空間です。新しいチャペルにある椅子です。どこにシンボルがあるか見つけられましたか。
☆新チャペルを出るとそこには廊下があります。チャペルと廊下の接合ゲートにもシンボルが、階段をあがっていくと、そこにもシンボルが。よくみるとポーラスな空間でしょう。ポーラスをくぐる感覚、覗く感覚、好奇心ともう一つ越境感が生まれます。常にシフト、転換というイメージを大切にと空間が語りかけています。なんといっても、ステンドグラスは、越境を光のイメージで伝えます。
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