09年中学入試に向けて[02] 中村中の新体制
☆春休みの間に、中村中学校では2008年度の第一回職員会議が開催されたようです。同校は、すでに2月の半ばに、広報チームに関しては新たな体制で臨んでいます。今年の入試で迎え入れる生徒たちの考え方やものの見方に頼もしい変化が見られたため、学校の表現をまずは変えなければならなかったからです。何せ2009年の入試に向けて2月中に説明会を行っているのですから、そこはダイナミックに変化させないとということでしょう。
☆そして、いよいよ新学期が始まります。説明会で表現した内容の充実と実行を果たさねばなりません。内容が変化するのですから、当然その運営体制も変わるのは論理必然的です。
☆さて、どう変わったのでしょうか。それは「3教頭体制」ということのようです。中村中学校は一貫校として2・2・2学年、それぞれに教頭を置くのですね。校長先生は「2学年の学校の校長のつもりでリーダーシップを発揮してほしい」とエールを送られたようです。
☆中学3年生で知性・感性が豊になる状態になっていることが、極めて重要であることが、PISAのデータや本田由紀さんのような教育社会学者の調査などからわかってきています。中3の時の状態が、進路にかなりの影響を与えるのですね。ということは、中1・中2の2年間の学びの環境は極まりなく重要だということです。
☆中3・高1では、いよいよ進路の構想期です。キャリア・プランを確立するときです。自分を自分で大きくするための技術を学ぶときですね。自分で自分を大きくするには、他者とのかかわりをどう内面化させるか、そのコミュニケーションがポイントです。
☆高2・高3はそのような構想をどう実現するか、自己実現期です。がんばらなきゃいけないときなのです。でも今の時代この「がんばる」という言葉に耐えられず、悪玉ストレスをかかえる生徒や大人が多いのですね。このときに善玉ストレスとしてモチベーションに昇華できるかどうかが、中1・中2のときの心的構造の建築にかかっているのです。
☆こういう中高一貫のライフサイクルを意識して、「3教頭体制」にしているところは珍しいのではないでしょうか。学校としてのクオリティが、生徒一人ひとりのクオリティ・ライフづくりに直結する教育の実践。中村中学校のこの一年の動向は見逃せませんね。
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