世界を変える学校[09] 明大明治
☆明大明治の松田先生からドーンと資料が届きました。5月に、私学の先生方と授業の勉強会「The授業リンク」を開催しますが、その時の講師が松田先生なのです。この会は、もともとCALという勉強会がベースなのですが、さらに輪を広めるため、そして授業の中にこそ生徒の「いま、ここで」と「未来」の「居場所」があるという意味で名称変更し、かつ運営方法を変えて新たな出発をしようということになりました。
☆ですから、第一回目の開催が5月になるのです。来週そのための打ち合わせがあるのですが、そのときの資料が送られてきたのです。松田先生は、CAL時代も何度も講師を手弁当で行ってくれましたし、その間に、日本教育新聞社主催の「第一回アイデア授業コンクール」で、審査員奨励賞(優秀賞)を受賞されています。
☆そのときの審査員の一人があの秋山仁先生で、松田先生の授業に感服し、こういう先生がどんどん出現し、こういう授業がもっともっと広まっていって欲しいとエールを贈られたそうです。
☆また教育ジャーナリストの鈴木隆祐氏も、最近学研で出版された二冊の著「名門中学 最高の授業」、 「『授業』で選ぶ中高一貫校」で、松田先生の授業を紹介していますね。
☆松田先生の授業実践は、CALの次のページで見ることができますが、もっと詳しく知りたい方は、先生ご自身で執筆された「心を揺さぶる授業 居場所づくりを支援する」(NTS教育研究所2008年)をお読みになることをおススメします。
☆さて、松田先生の手紙によると、
「私の社会的関心事」のジグゾーグループワークを体験して頂き、「卒論・レポートのテーマ探索」へとつなげる道をお話しようと思うのです。
☆明大明治の生徒たちは、高2から高3にかけて「卒業論文」を書くわけですが、そのとき最も重要な点は、自分が引き受ける課題やテーマです。もちろん論文の書き方もパターンも大事なのですが、書きたいものがなければ、書きようがないのです。
☆しかし、誰もがテーマをはっきり持っているわけではないのです。もやもやしているんですね。それを明確に引き出すためにはどうしたらよいのか。まずは友達と話し合ってみる。何気ないおしゃべりもよいのです。ただ、授業の中でどうやるのか?その手法の一つがジグゾー法。しかし、資料を見ていると、アッ!また新たな手法が組まれているではありませんか。
☆はたしてそれは何か?それは5月の勉強会が終わってから報告します。それにしても、松田先生の<講義と調査と議論と編集と発表>を組み合わせた授業は、何も「卒業論文」のときにのみなされるのではありません。中1から高3までの6年間のプログラムになっているのです。全貌を見るには、やはり松田先生の著書をお読みなるのがよいでしょう。
☆いずれにしても、松田先生の授業を6年間受けられる生徒たちは、自らの知と心の居場所を発見し、建設します。それが自ら世界を変えることを意味します。そして何より、居場所とは、他者を受け入れられる場所でもあるわけですから、社会にも影響を与えられるような人物に育っていくのです。
☆今年から明大明治自身自らの世界を変えました。その変化が有効なものであるかどうかは、歴史が証明することですが、1つ確実なことは、今まで松田先生の授業を受けられるのは男子生徒だけだったのですが、共学校になったことによって、女子生徒も受けられるようになったということです。
☆21世紀は女性が前面にでて活躍する時代です。自分の世界にも他者の世界にも影響を与える構想力と実行力を身に付ける必要があります。松田先生のマインドとメッソドとの出会いは女性にとって新たな世界を拓くチャンスです。
☆私も仲間も、実際に松田先生との出会いによってそのチャンスに遭遇しています。だからこそ、お会いしてから今も議論が続いているのです。もちろんこれからも。
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