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世界を変える学校[11] 八雲学園①

☆1996年に八雲学園は中学を開設しました。それから12年が過ぎようとしています。当時20代の先生方も、10年以上の経験を積み、さらに教師力を強化されました。世界を変える学校とは、生徒のものの見方や考え方を豊かにし、社会に良い影響を与えるだけではなく、教師自身も知恵を磨き、徳を深め、新しい発想を生み出していきます。

☆八雲学園はまさにその格好のケースですね。今年の3月に発行された文集「まつぼっくり」26号をいただきました。国語科の先生方にとっては、イヤーブックです。

☆生徒たちの文章だけではなく、先生お1人おひとりが投稿されていますが、それを拝読して、いつも会っているときの、控え目な様子とはちがって、自分の考え方をビシッと表現されているのに感銘を受けました。八雲学園の奥ゆきの深さを改めて知ることができたのです。

☆編集後記にこうあります。

「まつぼっくり」編集の時期がやってきた―というのは、毎年、私達国語科一同にとっては、重圧と快感のないまぜになったような、やはり年度末にふさわしい一大行事である。出来あがってみると、ここもあそこも、まだいろいろと工夫ができたのに、と心残りもあるが、その反省が次号へとつながる原動力ともなっている。

☆重圧と快感のパラドックス。教育とはこのダブルバインドを原動力にして、いかにジャンプするかなのですね。この状況を矛盾だ矛盾だと非難して一歩も新しいことを生み出さない大人は実に多いのですが、八雲の先生方は違いますね。このパラドックスを解く先生方の創意工夫が八雲学園を成長させ、生徒の世界を豊かにしているのは間違いありません。

☆八雲学園というと、英語の行事や、文化祭、芸術鑑賞など麗しい行事で満ちているのですが、こういう文集編集という行事も、先生方、もちろん生徒たちにとっても、「一大行事」なのです。ある意味、ここの部分は、受験生にとっては見えない部分ですね。見えない部分にまだまだ教育の本質が存在している八雲学園。信頼と期待が広がります。実るほど頭を垂れる・・・という言葉がありますが、深い質は認識しておくにこしたことはないでしょう。しばらく「まつぼっくり」を見ていきたいと思います。

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