世界を変える学校[34]中村選手を育てた桐光学園
☆中村俊輔選手による「察知力」(幻冬舎新書2008年)が出版されました。サッカーのスキルやタレントの話を超えて、人生をどう生きていくのか、そのために考える力、特に「察知力」が必要だよという本。
☆ポスドクの問題も、思考なきエンジニアの問題も、動物化されたポストモダン社会の問題も、実は中村俊輔選手のサバイバル・ライフの「熟練」活動の中から育まれた「察知力」が効を奏す。
☆この「察知力」について、同書の中で、俊輔選手は、こう書いています。
桐光学園の2年生のとき、サッカー部のメンタルトレーナーの先生から勧められて、「サッカーノート」を書くようになり、それは10年以上経った現在も続けている。・・・試合前に、試合のテーマ、何を意識してプレーすべきかを書く。そして、試合が終わったあと、試合を振り返り、試合の感想から始まって、攻撃面でのよかったところ・悪かったところ、守備面でのプラス・マイナス、僕個人のことだけでなく、チーム全体のことなど、気がついたことはなんでも書いた。チームメイトはもちろん、気になった相手選手についても書いた。
☆「察知力」とは「何手先も読むこと・振り返ること・チーム内外の観察」によって鍛えられるようですね。そして中村俊輔選手はこう語ります。「高校の部活でサッカーをした時間が僕を育てた」と。この高校こそ桐光学園なのです。
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