学習支援学@考[04]
☆学習支援学@考[03] のつづき。「5)あらゆる産業、分野で学びのリーダーを育成しよう。学びのリーダーは常にインターフェースで学びの機会をつかむ。」について、まずはどんなタイプの人材や組織があるのだろう。それを考えてみよう。
☆いつものように座標系で分類してみる。縦軸を「アウトプット系―インプット系」、横軸を「創造系―規律系」と設定する。すると当然ながらA領域からD領域まで4つの領域ができる。
☆アウトプット系とは、表現したり成果や結果をだしたりする言動。インプット系とは、調べたり、考えたり、作ったりする言動。どちらか一方というのは、本来はあり得ないからあくまで傾向で考えていく。創造系とは、新しいものを生み出したり、既存のものを変えていったりする言動。規律系とは、決められたルールや道徳を遵守する言動。これも傾向として考える。
☆さて、A領域だけというのはなかなかありえないように思われるが、この傾向の人材や組織は、損得勘定が優先する。ルールを守るか守らないかは、損得の基準で考える。世の中の情報や他者の気持などをインプットして斟酌することもあまりない。自分の中にすでにある感情や思考の基準に従って、判断していく。新しいものを生み出すおおきなきっかけにもなるが、創造的行為が破壊行為になることもある。創造性のマイナスリスクを背負っているが、それよりも自分が得をすると感じることのほうが大事なのである。
☆しかし、情けは人のためならずで、やはり目先の損得だけではなく、少し長い目で見れば、本当は何が損得かは変化する。損得勘定から合理的な計算をするようになる、つまりB領域も考慮するようになると戦術型の人材になるし、組織になる。
☆戦術型なのだから、さまざまな情報をゲットしようとするはずだが、情報過剰の中では、自分の信じる情報だけで判断するのが、効率が良い。したがって、傾向としてはインプット系は軽視される。もし少しそこに耳を傾けようとすると、つまりリサーチをしようなどという言動が加わると、戦略型の人材や組織となる。
☆このように、各領域をどのような組み合わせで統合していくかで、人材や組織のタイプが分類できる。少しの間、この座標系について思いを巡らしてみることにする。
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