09年中学入試に向けて[14]中村中 内生的成長期に入る
☆今年も8月23日(土)・24(日)の2日間、東京国際フォーラムにおいて「2008 東京都私立学校展(進学相談会)」が開催されます。東京の私立小学校、私立中学校、私立高校が一堂に会して「ゆるやかな理念共同体」としての≪私学の系譜≫の存在意義をアピールする大きなイベントです。同時にその私学どうしの協力をベースに各私学が独自の建学の精神に基づいて作り上げている教育の質について受験生と保護者と対話する機会でもあります。
☆98年・99年、首都圏の中学受験率は13%を下回りました。それまで順風満帆に受験率は上がっていたのですが、ついに少子高齢化、経済の空白、産業構造の転換、グローバリゼーションなどが相まって、日本経済の低迷は私学にもダメージを与えました。
☆そのとき私学は、「ゆるやかな共同体」をつくり、私学の倫理的な市場を確保・維持・拡大するために、多彩な合同説明会を開催しました。その中で最もコンセプトが明快で、大規模なイベントが、この私学展です。
☆その努力は実り、2001年から東京の私立中学受験率は20%を超え始めました。いよいよ私学のマーケットの質を飛躍させるときがきました。グローバリゼーションの中で、教育の諸問題を解決するフロントランナーは、残念ながら私立学校以外にないのです。
☆しかしながら、この合同説明会を実施するには、想像を絶する労力とコストがかかります。いうまでもなくこの担い手は学校の教員以外に誰も実働する人材はいないのです。9月以降は、大規模な私学展以外に、毎月、毎週のように合同説明会と学校独自の学校説明会が開催されます。
☆私学マーケットを維持するには、PRは必要ですが、企業と違い販促する目的ではないので、それは教員にとって負担にならないかというとそれは嘘になります。この負担を、生徒のためにもっと使えたらと思うのが教師の魂だし、在校生や保護者の望みでもありましょう。
☆どうやら、各合同説明会の量から質へのシフトの本格的流れが来年には主流になるでしょう。現状でも、合同説明会の明快なビジョン、合同説明会の回数の調整、合同説明会の資料の質の向上などが私学間で議論されています。
☆そんな中で中村中は、また先駆的な決断をしたようです。外発的な成長から内生的成長戦略を打ち立てたようです。その戦略とは具体的にどのようなものなのでしょうか。秋以降の中村中の梅沢教頭率いる広報部隊の動きに注目していきたいと思います。
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