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09年中学入試に向けて[17]必見!武相の教育

☆今日08年8月15日は63回目の終戦記念日。この時期になると武相中を思い浮かべます。なぜかというとですね、武相中と武相荘が重なるからです。最初は文字が重なったのですが、今では、精神的なつながりも感じます。

☆武相荘(ぶあいそう)とは、あまりにも有名ですが、白洲次郎の隠遁のすみかですね。動物化するポストモダンに対し、あの世で機嫌悪そうにしている白洲次郎の表情が思い浮かびます。筋金入りのジェントルマンで、敗戦国日本でありながら、戦勝国とフェアに、でも頑固にも議論をし続けた日本の魂であると同時に普遍的な魂の持主です。普遍的な原理は、あまりにも人気がないのですが、この原理を持てなかったり、尊重できないということは、異文化を乗り越えて合意形成ができないということを意味します。

☆そしてその白洲次郎の普遍的な精神は、イギリスの伝統的なパブリックスクールの精神が流れ込んでいるケンブリッジで育成されました。リベラルアーツの賜です。武相荘はその記念すべき拠点です。がしかし、そこを訪れてその精神を感じることはできても、育成はされません。

☆そこで武相中と結びつくのです。そのプログラムを開発し実践している男子中高一貫校の拠点の一つが武相中だからです。

☆中学3年間一クラス25人の教育システムです。一学年120人以上いるにもかかわらずです。たまたま人数が少ないからという消極的理由からではなく、経営の倫理としてこのシステム構築を決断しているのです。こんな男子校はなかなかないですよ。

☆先月の末にHonda「発見・体験学習」のプログラムを行っていますが、テーマが「自己研鑽」です。言いえて妙でしょう。このプログラムは、チーム・ベースの探究プログラムです。少人数教育でありながら、チームを大事にする。つまり、解説は飛ばしますが、個人と社会のパラドクスを昇華するのが武相中の教育の原理なんですね。そしてこれこそ本当の意味でのエリート(この言葉は日本では東大などの難しい大学に入って、官僚や一流企業の戦士になることを意味するので、残念です)養成、つまりリベラルアーツの拠点なんです。

☆夏休みが終わり9月が始まったら、すぐに説明会や理科実験教室、夜の説明会などが目白押しに予定されています。そこには教育ユートピア空間があります。学びと幸せの両立を探しに参加してみませんか。

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