私学の経済ポジショニング[20]OECD専門家セミナーと白梅学園清修⑥
☆私学の経済ポジショニング[19]OECD専門家セミナーと白梅学園清修⑤のつづき。そうそう、これも忘れないうちに書き留めておかなくてはならないのであるが、ジャネット・ルーニー氏は総括的アセスメント不要論ではないのである。むしろ、総括的アセスメントと形成的アセスメントのバランスを大事にする。
☆このバランスがうまくいけば、両アセスメントのシナジー効果が生まれる。つまり、総括的アセスメントを活用する従来型のテストのデザインが変わるというのである。そのようなテストでも十分、思考の広がりや深まりを測るデザインが可能になるというのだ。
☆たしかにOECD/PISAのテストの作り方はそうだし、全国学力テストのB問題も、巧くはいっていないが、それを狙っている。公立中高一貫校の適性検査もそうかもしれない。麻布や開成、海城の中学入試問題は、すでに形成的アセスメントができるデザインが埋め込まれている。
☆白梅学園清修でも、数学科の戸塚先生は、同じようなテストのデザインにチャンレンジしている。算数であっても、数学的思考力のプロセスを見ることができる問題づくりの創意工夫をしている。生徒の思考のプロセスに注目すれば、一人ひとりの思考力育成のメニューが的確にできる。
☆学びの領域ではなく、学びのプロセスに注目することによって、中学の段階で解決できる大学入試問題もある。中3の夏の講習では、大学入試問題にチャレンジしている生徒がいる。しかし、高校数学の知識があるわけではない。数学的思考力でぶつかっているのである。
☆このシーンは実にシンプルで深い話なのである。いずれジョージ・バークリーの関数概念思考を紹介したいと思っているが、バークリーと同様の思考の革命が、形成的アセスメントを埋め込んだテストには反映している。こんなことを言っていると、柴田副校長に叱責されそうだが、結論から先に言うと、総括的アセスメントは物質主義的考え方で、形成的アセスメントは超物質的考え方なのである。思想の永遠の論争である普遍論争に突入する。
☆総括的アセスメントか形成的アセスメントという問題は、人類の古くて新しい問題なのである。
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