≪学校選択指標≫クオリティスコア×偏差値×大学実績[08男子]
☆これまで12の学校選択指標でクオリティスコアを出してきたが、偏差値と大学合格実績を並べる一覧を作ってみることにした。というのも、偏差値にこだわらず学校選択が可能であることを一目瞭然にしてほしいと、幾人かの編集者から問われたからである。
☆クオリティスコアは、「名門中学の作り方」(学研新書)を執筆するときに少し見直した。本ブログでは、2007年版しか掲載していないので、2008年版ということになるか。従来は、クオリティスコア2.8以上しか公開していなかったが、今回は2.6以上の準クオリティスクールも一覧に加えた。
☆偏差値は、各テスト会のものを参照・吟味し、筆者の方でレンジ別に整えた。クオリティスコアとの相関を考えるうえでは、コンマの違いは意味があるわけではないと判断した。
☆大学合格実績は、「2008年度版大学入試全記録 高校の実力」(サンデー毎日特集版)を参考にし、東大、京大、早稲田、慶応、上智、ICU、MARCHの合格者数が、卒業生数に占める割合を、これもレンジ別にした。
☆偏差値と大学合格実績では、レンジの切り方が違うので、対照表をつくった。大学合格実績を作ると、桐蔭のように中等教育学校や男女別学に分かれているところも、共学として一つにまとめたので、首都圏の男子校の一覧には入れていない。共学の一覧に入れてある。
☆海城、逗子開成、鎌倉学園などのクオリティスクールは、偏差値だけでみていると、その教育の質という付加価値を見逃してしまうおそれがある。受験は根性と気合でやるものでもないし、なせば成るというわけでもない。
☆また浅野と武相も偏差値や大学進学実績だけでみると、違いがあるが、教育の質からみると、充実度に差異はない。受験段階で、偏差値で振り分けられているから、こういう偏りがでるのである。教育の質重視で選択すると、偏差値の高い生徒がもっと武相を受験するようになる。すると、偏差値や大学進学実績に動きがでる。
☆偏差値表はある意味教育の質の市場の原理を規制しているともいえる。つまり公平性に欠く側面もある。学校当局は、このことに対しもっと批判的に塾と議論するべきである。≪私学の系譜≫を大事にする塾とコラボして、受験市場の質を向上させるべきだ。
☆とにかく、多角的な指標で選択判断をすることで、受験勉強が地アタマを豊かにすることもできる。目の前の壁だけが人生の壁ではない。悪玉ストレスというリスクだけは回避したいものである。
☆なお、早稲田系、慶応系、MARCH系は、原則AAAにしてある。
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