09年中学入試に向けて[27]中村中 百周年迎える準備着々
☆中村中のサイトによると、同校と清澄庭園・清澄公園の間の公道に「清澄庭園・中村学園通り」という名前が付けられということです。地元清澄町の市民が江東区に申請し、実現したというのですから、中村中の地域というか都市と豊かなコミュニケーションが行われてきたということでしょう。
☆コミュニケーションといっても、挨拶をしあってきたレベルをはるかに超えているはずです。地域という都市生活に、深川七福神巡りなどのように学校を開いてきました。ここには信頼、倫理、寛要、尊敬といった精神を育てるコミュニケーションがなければならなかったでしょう。議員や区役所など自治体の人々との交渉という戦略的コミュニケーションも交わしたことでしょう。
☆多様な人間とそれぞれに応じたコミュニケーションを形成できる技術を、中村中の教職員は100年という伝統の中で培ってきたのでしょう。
☆それにしても来年はいよいよ創立100周年。完全に成熟期を迎えていますが、何もしないで100年学校が持続するということはありませんね。戦略不全のまま学校が運営・経営されていたら、「草創期→成熟期→衰退期→死滅期」という学校の成長サイクルに従ってしまいます。
☆その点、中村中は、成熟期を迎えても停滞することなく、内生的成長を遂げる創意工夫、戦略を考案・実行してきました。来春も高校入試を廃し、完全中高一貫校にシフトします。大きな決断です。地域とは市民と一緒に都市デザインの貢献を果たしています。さらに、今秋から、いよいよ教育の質重視の広報活動に完全シフトします。
☆ハーバード大学のハワード・ガードナー教授は、北イタリアの教育都市レッジョ・エミリア・アプローチを30年近く研究し、都市と教育、市民と教育、そして家庭と教育の連携が、才能豊かな人材を社会に送り出す鍵となることを発見しています。
☆中村中の教育も都市、市民、家庭と連携する高度なコミュニケーションの心と技術を持っています。特に広報活動が、家庭との連携を豊かにしていますね。本来であれば、幼稚園・小学校低学年からその教育の影響を与えるのがよいのですが、そのための教育機関は持っていません。その不足をいかに補うのか。それが今秋から始まる教育の質重視の広報活動で表現されることでしょう。年長、小学校低学年の娘さんのいるご家族は、この秋中村中の説明会に参加するのはいかがでしょう。家族みんなで未来の教育を考えられるのは幸せなチャンスだと思います。
| 固定リンク
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 村田沙耶香さんのNHKインタビュー 母校二松學舍柏で(2017.02.11)
- 「斉藤桂太」麻布のもう一つの知(2015.11.28)
- 2012年Nコン 豊島岡女子 中高両方の部で金賞 関東甲信越ブロックで(2012.10.01)
- 「柴崎俊子祝賀会」 in 中村新館Lady もう一つの私学の系譜(2012.07.24)
- 勇気 「子どものための少年詩集2011」から(2011.11.24)
最近のコメント