09年中学入試に向けて[29]気になる学校 小野学園女子
☆小野学園女子の教育改革は、注目に値します。高大連携によるサイエンスの実験ベースの授業をはじめ、とにかく理科中心の教育改革が進んでいるからです。体験学習とは違い、学びのモデルを通して、仮説を立て、論理的に証明していく、21世紀のクリエイティブ・クラスには欠かせない才能・技術を育成する教育を前面に押し出しているんですね。
☆それから、米国ノースカロライナ州立大学ロン・メイス博士らが広く呼びかけたユニバーサル・デザインにも挑戦しています。これは、さまざまな人たちが、いつでも、どこでも、わけへだてなく安心して使える製品を生み出し、未来をめざす製品作りの基本を創ることだそうです。このデザインをチームプレイで編集・プレゼンするわけですが、この問題解決プロセスはサイエンスの実験授業に通じます。
☆論理的思考、批判的思考、創造的思考を育成するわけですが、このことは学習指導要領が要請する思考のレベルをはるかに超えることを意味します。OECD/PISAなどの世界標準のモノサシをあててみるとよりはっきりします。
☆さらに、生徒による授業評価も実施されています。教師の質を向上することが目的でしょうが、実はこの評価が有効であるためには、生徒と教師の信頼関係が前提になければなりません。
☆それにしても、この評価項目の中に、授業のレベルがありますが、もしも生徒たちが、このレベルをOECD/PISAの世界標準のモノサシで測定できるようになったら、すごいことが起こるでしょう。
☆小野学園女子がブレイクするタイミングは、この一撃にかかっているのではないかと予感します。小野学園女子ほど生徒中心主義の女子校はほかにないという状況は、サイエンスというユニバーサル・シンキングによって生み出されるということになるのではと期待しています。
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