09年中学入試に向けて[39]富士見丘の中学入試の変更の意義
☆来春、富士見丘は、中学入試の募集定員を次のように変更する。
WILL(2/1)入試の定員を、30名から40名にする。それに伴い、2/1午後40名を30名に、2/2午後40名を30名に定員の配分を変更する。
☆サンデーショックの混乱を想定し、2月1日に生徒を獲得するのがねらいだろうと誰でも思うだろうが、実はそれだけではない。広報戦術上の問題より、日本の教育改革を見据えた入試改革である。
☆2月1日のWILL入試は、国語・算数・英語の中から2教科を選択すればよいのである。しかも試験時間は、1教科30分だ。おそらく入学者のうちWILL入試で入学する生徒は実質40%は占めるはずだ。この入試の定員を強化したということはどういうことを意味するのか。
☆独断と偏見の誹りは免れないが、おそらく生徒たちの学びの変化と大学入試の問題の変化、未来の人材に求められる能力の変化をしっかり見据えたうえで、英断しているのだと思う。
☆もはや塾で従来型の知識重視の勉強をしなくても、知識の使い方重視の学びの準備をしている生徒であれば、どんどん入学してもらおうというねらいがあるのではないか。それと英語力。
☆入試問題はその学校の教育の顔と言われているが、なるほど英検ではなくTOEICを念頭に置いたe-ラーニングを導入しているし、総合学習において将来AO入試にも通じる論文編集の熟練を積む講座も充実している。
☆この新しい学びの方法で、難関大学の実績もすでに右肩上がり(グラフ参照)。しかしその学びの本音の部分では、おそらく海外大学へチャレンジできる才能を育成しているのだろう。そのためには、従来型の中学入試準備は不要であるという深い戦略があるに違いない。
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