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私学の経済ポジショニング[26]OECD専門家セミナーと白梅学園清修⑪

私学の経済ポジショニング[25]OECD専門家セミナーと白梅学園清修⑩のつづき。形成的アセスメントを構成する4つ目の要素は、「生徒の理解をアセス(把握・予想)することへの様々なアプローチの使用」。サブテーマは3つ。

1)診断的アセスメントの使用。

2)質問する。

3)テクニック(信号機)、手を挙げさせる代わりに考える時間、ポートフォリオ・ログブック・およびルーブリック。

☆3)の信号機というのは何を意味しているのかわからない。ちゃんと質問しておけばよかった。たぶん生徒の能力を知る手がかりを教師側の勘ではなく、パソコンで分析できるようなソフトやアプリケーションのことだろうか。ともかく生徒がわかる・わからない・あいまいなどの信号を記号で自ら示す技術のことだとは思うが。

☆仮にそうだとすれば、白梅学園清修の場合は、上記3つのサブテーマについて、今までご紹介してきたきたことですべて説明がつく。

☆中でも2)の質問するという行為は、ポイントである。まず質問するというのは、コミュニケーションの基礎である。一方的に教え込む授業は、言葉を放っているから、コミュニケーションが行われているように見える。

☆しかし、日常のコミュニケーションでも、議論でも、自分で考えるという自問自答でも、コミュニケーションとは質問と回答の連鎖なのである。質問のない言葉状態は、コミュニケーションではない。ディスコミュニケーションというのである。

☆言葉であふれる空間。しかしそれはディスコミュニケーションなんて状態を想像するだけでゾーーッとする。意外と多いんだなぁ。そんなディスコミュニケーションを撲滅する方法は質問と回答の連鎖をオープンに形成していく日常が必要だが。それは柴田副校長のブログを見れば実に豊かに広がっていることが直感できる。

☆さらに質問のポイントは、教師側からだけではなく生徒側からもということ。それから質問のタイミングとレベルバランスがポイント。タイミングを逸すると、モチベーションを下げる場合もある。今考えているのに・・・となる。それからレベルバランス。確認のための質問ばかりだと、対話が疲弊する。インスパイアーする刺激的で盛り上がるコミュニケーションを生み出す批判的で創造的な質問も必要。白梅学園清修の言語空間は質問と回答の多次元空間で満ちている。世は批判的質問を非難だと誤解する環境が多いというのに。

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