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09年中学入試に向けて[51]武相の丁寧な学び

☆「入試問題は学校の顔である」とは、受験市場で人口に膾炙されているフレーズですね。入試問題を見ると、その学校の教師の頭脳と教育観が了解できるということです。

☆ただ、最近では、入試問題とは、当日行われているペーパー試験だけではなく、もっと広い仕掛けになっています。入試問題とは、学校が求めている以上の生徒たちの才能を引き出す問いかけプログラムです。

☆プログラムとは、事前―本番―事後というストーリーがありますが、今まで、入試の場合、「事前」の部分は、全部塾におまかせだったのです。ところが、最近ではここも学校が行うという素敵な事態が生まれています。もっとも、一方で、「事後」の部分を塾が請け負うというところもあって、なかなか学校の独自性を測りきれない側面もあります。

☆そんな中で武相中は、「事前―本番―事後」という一連のストーリーを独自に練り上げ、実践しています。このストーリー全体が入試問題ですから、武相の教育がいかに丁寧にプログラムされているかが予想できますね。

☆たとえば、受験生のための理科実験の体験プログラムを開催し、その後全体の説明会で理科実験について解き明かす仕掛けをしています。今春の入試問題を見ると、なるほど実験の経験値が生きる問題が50%以上出題されています。

☆実にこれは大事なことです。体験や実験はとかくああ楽しかったで終わるのですが、その具体的な事象を論理によって一般化・抽象化する思考力にまで育てるところが肝心なのですね。その過程を丁寧に歩むサポートを入試問題の段階で行っているのです。

☆知の構造化という学びのプロセスを仕組める教師が存在することを証明しています。と同時に最も大事な教育観がここにはあります。実はこの一般化や抽象化は、教科を超えて人間関係をつくったり、自分の興味の範囲を超えた普遍的な価値に気づいたりするために必要な感性でもあるのです。

☆体験や実験をしないで、いきなり一般化や抽象的な思考力を養おうとすると、それが抑圧になって芽が伸びない場合があるらしいのです。創造的思考力や豊かな人間関係を作れない大人は、イッパイいるでしょう。そしてそれがいろいろな問題を引き起こす原因ではないかとまで言われていますね。

☆大量の知識を記憶し、整理・分類はできるのだけれど、現実に照合できなかったり、活用できなかったり、それを使って新たな知識を創造することができなかったりする高偏差値の大人が溢れているとまで言われています。

☆しかし、そのような大人は未知との遭遇の前で、思考停止し、その不安から逃れるようにひこもる・・・。そういう危機意識が、教育界では広まっています。

☆それを回避するには、一人ひとりと丁寧に対話ができる環境、豊かな体験や実験のある環境、そしてそれについて議論し合い経験値を高めていける環境が必要だと言われています。高偏差値ではなく、豊かで高い経験値がポイントなんです。

☆この豊かで高い経験値を身につけ、これから何が起こるかわからない不安定な社会でサバイバルし、なおかつ新しい秩序を創造するリーダーシップを発揮できる人間形成の拠点。それが武相中です。まずは理科実験教室に参加してみませんか。予約制です。10月19日の午前の部の受付は終了していますから、お早めに申し込んだ方がよいのでは。

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