09年中学入試に向けて[63]東京女子学園の内生的成長続く[01]
☆昨日(10月14日)東京女子学園は学校説明会を開催しました。田町の駅から学校、エントランスから会場であるホールまで、先生方によるおもてなしの気持ちが伝わってくれる案内で、多くの保護者が席に着きました。
☆外路地→内路地→ニジリ口→茶室へと進んでいく感じが特徴ですね。かつて大名庭園がひしめいていた都市空間の中に校舎があるからです。
☆説明会のプログラムもすっきりしていて、良い意味でシステマチックでした。おちついた雰囲気の古城教頭の司会、明るくシャープな辰巳教頭の教育プログラムの説明、簡にして要を得た入試要項の説明をした村田教諭、迫力あるそれでいて優しさあふれる英語教育のショータイムをリードした大久保教諭、モチベーションをいかに高め持続させるコミュニケーションをとっていくかについて情熱的かつ雄弁に語った大坪学習指導部長、そして最後にチーム東京女子学園がいかに幸せに生きる力を支援するかについて深みあるストーリーを語った實吉校長。
☆90分という時間内できっちりすっきりコンパクトに構成され、ロールプレイがうまくプログラムされていました。
☆ここまで巧みにまとまっていると、その巧みさにかえって気付かないものです。それがよい雰囲気を醸し出しているのだと思います。しかし、ここまでシステムがしっかりするまでには、涙ぐましい舞台裏の努力があったのですね。2000年に實吉校長が就任してからというもの、日々の汗と涙の努力の連続でした。そして今もそれは続いているのですが、説明会ではそれが表に現れなくなりました。
☆今では、多様な教育プログラムが、6年間で有機的につながって循環するシステムとしてスムーズに動いています。何気なく辰巳教頭が活用しているプレゼンテーションツールも、情報を選択して整理しているし、画像も静止画像と動画のバランスもベストです。
☆アップル・ジャパンの山元社長のプレゼント構造と同じです。もちろんあんなにポップではないし、音楽もガンガン、ミックスするわけではないのですが、編集手法は同じです。やはり毎年海外でコミュニケーションをとっているだけのことはあるなと感じ入りました。
☆ともあれ教育プログラム・システムと生徒の心理システムがうまく機能し、それが時代と社会の変化に対応でき、それゆえ幸せな生徒一人ひとりのキャリア・デザインをサポートする教育の質が結実していることは確かです。そしてなおかつ今年から進路指導において新しいプログラムを組み立てたのです。「入試→教育プログラム×心理システム→進路」という教育システムの内生的成長の持続可能性がいよいよ確固たるものとなるのです。
☆説明会終了後、エレベーターで一緒になった保護者の方々が、「入試はもちろん大事だけれど、そこから先に問題があるのだと気づき、勉強になりました」と話しているのを聞いて、やはり説明会はこうでなければと、久々に新鮮な思いに満たされました。
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