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09年中学入試に向けて[68]東京女子学園の内生的成長続く[03]

☆「09年中学入試に向けて[65]東京女子学園の内生的成長続く[02] 」のつづきです。一般に学校生活というものは、授業と部活、修学旅行や文化祭・体育祭といった定番のイベントで構成されています。

☆ところが、私立学校というのは、この要素に海外研修とか外部ネットワークとコラボした教育プログラム、キャリア・デザインプログラムとか多様な教育活動がプラスされます。東京女子学園の場合はこのプラスされる要素がたいへん多いわけです。

☆普通だったら、教師は仕事量があふれて、困ってしまいます。しかし東京女子学園は、2000年に實吉体制になって以来、教育の質の持続可能性、つまり内生的成長が続いているわけですから驚きです。

☆それを可能にしているのが、システムなのです。システムと言うとなんだか冷たいように感じるかもしれませんが、逆ですね。まず多様な教育活動は、生徒一人ひとりとの対話から生まれてきているわけですから、生徒の側から活用しようという機能があるということなのです。

☆この生徒の側からの働きかけこそ教育システムの自律的なシステム化の一大要素です。そして、その働きかけを成長に合わせて分類しているのが、6年間の柔軟なクラス編成です。また、その柔軟な対応こそ、生徒のモチベーションを持続可能にする教師による対話の効果です。

☆ですから、複雑かつ多様な要素も有機的につながり圧縮されているのですね。ばらばらだと右往左往するだけだし煩雑です。しかしそれがスームーズに自律化しているわけです。同じ教育空間なのにそこで働いている教育活動はたいへん多い。つまり密度が高いわけです。この事態を教育の質が高いというのです。

☆この有機的なつながり、今風に言うと多様な要素がネットワークでつながっている教育空間こそ、實吉校長の言う「いっしょに育つ」空間です。「何をしなければならないのか気づく時間」です。

☆實吉校長は、この点についてこう語っています。

「かつては自然の中、地域の中で、自分や他者を見つめる時間もチャンスもあり、その中で自分が何ができるのか気づく仕掛けがあったが、戦後の高度経済産業時代の到来以降、生産社会になり、その仕掛けは地域や社会になくなった。学びは生産産業社会で役立つ知識として直結してしまった。

しかし、今日の社会は、もはや生産社会ではない。自然と精神と社会の循環社会、生産と消費生活がエコロジカルにつながろうとしている時代となった。当然学びの質も変わらなければならない。」

☆このように東京女子学園の自律したシステム(オートポイエシス)は、實吉体制という意志と生徒との対話を大事にする教師の心の有機体なのです。内生的成長とは組織が自律的に塑性することを意味しています。

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