09年中学入試に向けて[69]聖学院 飛躍の瞬間迎える[01]
☆聖学院といえば、初代校長は石川角次郎。内村鑑三、新渡戸稲造と同時代人で、互いに思想と教育について影響を与えながら、時代の多くの見識者や芸術家、市民を巻き込んで≪私学の系譜≫を形づくった私学人の一人です。
☆そして、その精神は今も継承され、大量生産・大量消費・大量移動がもたらす、グローバルな格差社会・貧困社会を解消すべく世界でリーダーシップを発揮できる人材輩出の教育が持続されています。この≪私学の系譜≫の精神をベースに、生徒一人ひとりのクオリティやタレントを大切にするコミュニケーションをとりながら聖学院の教育文化はつくられているのです。
☆しかし、一方で偏差値や大学進学実績に偏向した学校選択志向や世評によって、なかなか注目を浴びてこなかったのも事実です。ところが、ここにきて、経済優先にまったをかける時代の精神が、聖学院の教育の重要性に気づき始めています。
☆1つは、近視眼的受験勉強中心ではなく、広い視野・多角的学びによって、大学に合格できる時代の到来です。聖学院の教育で、いわゆる難関大学と言われる大学に合格する時代がやってきています。卒業生数に対する国公立大学・難関大学の合格割合の年度比較のグラフを見れば、それは明らかです。
☆オンリーワンの英語教育改革の時期の卒業生が今後輩出されるので、この実績はさらに伸びるでしょう。そしてこの英語教育改革のエンパワーメントになったのが、帰国生入試です。
☆帰国生入試?首都圏の受験生の5%しかこの試験を受けません。日本全体の小学6年生の人口に比較すれば、わずか0.3%の生徒しかかかわらないようなテストです。なるほど、なぜ帰国生入試が大事なのか、ほとんどの人が注目しないでしょう。
☆しかし、ちょっと考えてみてください。希少価値ということですね。それを受け入れる態勢があるということがどんなにすごいことなのか。日本の文化とは感じ方も考え方も違う文化で生活してきた生徒を受け入れる態勢・体制づくりは、意外と難しいものなのです。(つづく)
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