09年中学入試に向けて[74]白梅学園清修 はじめての文化祭[04]
☆「09年中学入試に向けて[73]白梅学園清修 はじめての文化祭[03]」のつづきです。今回は「(6) 総合学習と他の教育活動の有機的結合力」についてですが、前回述べたように、教科連動型のプログレッシブな授業が行われている、それがフェスタでの生徒のプレゼンに表れていたのですから、これはもう証明されたわけです。
☆がしかし、ちょっとフェスタから離れて、白梅学園学長の汐見先生の話に触れましょう。というのも柴田副校長が汐見先生のことについてブログで書かれたところ、清修の保護者からの感想がよせられているらしいのです。そしてそれについても再度ブログで紹介されています。
☆紹介されている保護者の感想に次のような箇所があります。
汐見先生のお話にもありましたが、私も無意識のうちに、あれをやったらどうかしら?これは?と、いろいろと与えすぎているうちに、与えられたものだけやればいいやというように育ってしまったのかと、反省しきりです。(横道にそれますが、当時東大付属の校長先生だった汐見先生の講演会が末っ子の幼稚園であり、参加した際、その温かいお人柄とわかりやすいお話に心動かされ、その先生が白梅にいかれたということで興味がわき調べましたところ清修にたどりつき、姉が受験したという次第です。)
☆汐見先生つながりを感じてます!ということでしょうが、この汐見先生の考え方に柴田副校長も共振しているわけです。重要な点は、この共振している響きという質感です。この質感が白梅学園清修らしさです。
☆この「らしさ」が実は、「(6) 総合学習と他の教育活動の有機的結合力」を構成しているともいえるでしょう。というのも、汐見先生は、「『教育』からの脱皮」(ひとなる書房 2000年)の中で、授業を次のような4類型に分けています。
(1)「リテラシー」の形成のための授業
(2)知識集積のための授業
(3)探究能力の育成のための授業
(4)真性の文化体験を目標とする授業。
☆白梅学園清修の場合は、この4つの類型の組み合わせを最適化しようとしています。それが「(6) 総合学習と他の教育活動の有機的結合力」のなせるワザですね。
☆それにしても、私がこのように語るまでもなく、学園長である汐見先生によって、白梅学園清修の授業の優位性を理論的に証明できてしまう環境にあるのは、どのような偶然なのでしょうか。
☆今読むとまったく生意気なことをことを書いています(前職のNTS教育研究所のホンマノオト「授業研究の挑戦」)が、私も5年前に汐見先生の著書を仲間と読み合って、学んでいます。汐見先生を介して、私も柴田副校長の考え方に共鳴していることを改めて感じ入りました。
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