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09年中学入試に向けて[106] 東横学園 校長矢島革命完成へ向かう[02]

☆「09年中学入試に向けて[100] 東横学園 校長矢島革命完成へ向かう[01]」のつづきです。東横学園の矢島革命は、一般的には、1年目に「グローバル・イングリッシュ」と「論理エンジン」の導入ラボ開始。2年目に英国数の授業時間増。学習日記「スタディーアットホーム」の浸透。3年目には「高校英語(長期)留学コース」を開設。4年目には「高校英語(短期)留学コース」を開設、「サテライト講座」導入といった改革の結果が取り上げられます。

☆もちろん、改革は実行が大事ですから、この視点は欠かせません。しかし、重要なことはなぜこれだけの大事業を実現できたかにあります。

☆毎年学校案内の扉のページやポスターにはスローガンが表出されています。当たり前のようですが、このスローガンは、毎年変わるのです。1年目は「Change and Challenge」、2年目は「新しい風にのって」、3年目は「広げよう夢のつばさを」、4年目は「飛び立とう 夢に向かって」、そして今年5年目は「広がる夢 世界へ」となっています。

☆基本は創設者五島慶太翁の考え方を矢島校長が「変化と挑戦」という創造的イノベーションと読み変えて、1年目に覚悟を決めた「Change and Challenge」のバリエーションです。不易流行の体現です。そして、このバリエーションとう置き換えこそが、変化を誘う矢島校長の手腕の1つです。

☆基本は変わらないが、表現を置き換えただけだというのは、組織の中は安心するわけですね。東横学園の歴代の校長は、実は五島慶太翁が大企業家だったので、翁の建学の精神や理念をあまり真剣に顧みてこなかったのです。当時は、学校と会社は違うんだという意識が当たり前だったから仕方がなかったのですが・・・。

☆教育と経済は別だという風土は、変化を嫌います。だから矢島校長の戦略は一見変化はゆっくりであるという雰囲気を片方でつくっていたのだと思います。しかし、実際には目まぐるしくいろんなこと起こっている。

☆でも緊急事態宣言が五島育英会からなされているわけですから、やることはやらねばという気持ちは学内で広まっていました。矢島校長は教師というのは子どもために具体的に何かをやるということを導けば、必ず動くし、まして大学受験に役立つ方法論だと、そこは教師の強みですから、使おうとするわけです。

☆しかも矢島校長は数学の教師です。他教科についても造詣が深いわけで、教師との共通言語として教科の言語を使えるのです。これには教師の心は開かざるを得ないでしょう。開けば心は変わります。

☆徐々に変わる。変わらないように見えるけれど、振り返れば変わっている。しかも良い方向に。もういっしょに乗らざるを得ないでしょう。2年目は新しい風にのってしまったのです。そしてその風は在校生も変えました。

☆置き換えとは、少しずつズレていく戦略だし、それはまた新しい見方を開発することでもあります。「基本は変わらないけれど、今年はここに重点をおくわよ」と矢島校長は教師と在校生に語りかけつづけるわけですね。その息吹を受験生にも伝えるわけです。敏感な受験生や保護者は、気づきます。東横学園は本当に変わってきたと。

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