09年中学入試に向けて[109] 淑徳巣鴨の希望の教育 [01]
☆11月22日、淑徳巣鴨中学は説明会を開催した。説明会場は満席。パワーポイントを使っての中川校長のプレゼンは、たいへんわかりやすかったし、説得力があった。中1と中3の生徒が英語を披露したり学校について感じたことをカジュアルに話したりもして、なんとも心温まる説明会だった。
☆世間的には、人々は、自分の興味のあることに関心は示すが、本当の自分や他者や世界のことに関心を持つことはなくなった、もはや動物化するポストモダンの雰囲気が蔓延しているというような痛ましい状況が広がっているが、淑徳巣鴨にはそんな社会をチェンジする希望の教育がある。
☆淑徳巣鴨の創設者長谷川良信は、大正時代のキリスト教社会運動家賀川豊彦と並ぶ仏教社会事業家である。今でいう社会起業家的な活躍をしたのであり、その精神は脈々と学園内に引き継がれ、浸透している。
☆クラブ活動や学校行事、勉強にまで「感恩奉仕」という他者や自然に対しいつも感謝しつつみんなと協力し合って自分にできることを優しい気持ち強い意志で行う精神が浸透しているのである。
☆これはまさにキリスト教ミッションスクールのman for othersの精神に近い。ただ、これは感覚的な話なのだが、キリスト教ミッションスクール特有のストイックさがない。むしろ愛らしいのである。でも理想を胸に燃やしているといった感じが、校内ですれ違うときの生徒たちの笑顔に感じた。
☆時間を間違えて、少し早くついたので、学校近隣の道をぐるっと歩いてみた。すると野球部の生徒がジョキングしていたが、トレーニングというより、友情を楽しんでいる様子で軽やかに走っていた。校外で出会ったのだから、私が学園に訪れるということはわからないはずだから、素がそのまま表れている。まったく見知らぬ人間に対しての優しげな視線は、昨今の荒んだ人間関係がウソではないかと感じさせたほどである。
☆しかしながら、このような純粋だけれど目標に向かって進む生徒は放っておいても育たないし、よき教師を集めればできるというものでもない。かなりきめ細かい教育システムが、学園内に浸透しているはずなのである。
☆説明会では、愛らしくしかし強い意志で夢に向かっていける子どもたちが成長する希望の教育システムが語られたのである。
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