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09年中学入試に向けて[84]普連土の理念デザイン

☆最近だったと思いますが、電車の中で普連土の国語の入試問題を見ました。例の「シカクいアタマをマルくする」に掲載されていた問題です。

☆漢字の成り立ちの説明と古代文字から、現在使われている漢字を想起する問題ですが、この問題を考える、あるいは感じる認知プロセスこそ普連土の理念を大切にする認知プロセスそのものであることに気づき驚きました。

☆漢字というのは表意文字だとか、絵文字だったとか、そういう漢字の成り立ちの知識は受験生ならみな知っていることでしょう。

☆しかし、もともと漢字は人間と神の媒介だったのです。漢字は神の意図を映し出すツールだったんですね。今ではそんなことは誰も意識しません。人間と人間の意志疎通のための意味を保存している文字にすぎないでしょう。

☆こうして大きな存在の物語を忘却していくのが「動物化するポストモダン」なんですね。だから、神の意図を想像するチャンスを奪って漢字をただ書ければよいというような学習は、価値を喪失した人間、つまりロボット化した人間を鋳造してしまうんです。

☆基礎基本としての漢字の学習は、神とまではいわないまでも、価値や存在の意義を感じることができるようにすることなのですが、そうはなっていません。人間の存在価値を忘却するためのトレーニングが学校で行われていることのほうが多いでしょう。

☆普連土の入試問題は、このような≪官学の系譜≫の価値の喪失に問いを投げかけているのですね。同時に理念というものをどのように想起すればよいのか、そのトレーニングについてもヒントを与えているわけです。授業の中で、新渡戸稲造の精神を想起するメカニズムを具体的に鍛えることができるとうことを示唆しています。

*漢字から人間存在の価値を想起するトレーニングするための「古代文字練習帳」が白川静先生監修のもとに出版されています。

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