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09年中学入試に向けて[90]白梅学園清修の放課後

Photo白梅学園清修の放課後。特別講座が行われていたり、回廊のまわりにあるカウンターで自ら学んでいたり、先生方と話し合いをしたり、様々なコミュニケーションのシーンであふれていました。

☆今回は、中3で早くも大学の入試問題にチャレンジする特別講座を見学させていただきました。その知的空中戦に、ついていくのがたいへんでした。久々に頭をつかったというのが実感です。

Photo_4☆「確率」の問題を素材に、戸塚先生と生徒たちがやりとりをしていました。テーマは「同様に確からしい」ということの構造理解です。くじ引き型とさいころ型の確率の考え方の違いを多様なエピソードやシンプルなプロットを通して問答と理解が展開されていきます。

  ☆とにかく対照的な事象や対義語的な用語の差異を、数学的に対話していきます。そして、結局いきつくところは、数の性質です。戸塚先生は、「日常言語で表現すると、<確率>ですが、要は<割合>ですからね。言語と数学の差異と構造化に気づくと、数学はますますおもしろくなるんですね」と。

Photo_3☆それに確率の数式を解いていく過程がすばらしいですね。ここでも数の性質を活用しています。二次方程式ですから、機械的に解いていけば、解答は出るわけですが、二次方程式の前にある意味因数分解の段階があります。

☆この因数分解の段階で、数の性質で解答のあたりをつけます。倍数や公約数の考え方がここで直観として生きているのです。戸塚先生は「中学受験の基礎基本がこういうところで有効なんですね。数の性質に関しては、中学受験でも中学数学でも高校数学でも通用する大事な基本です」と。

Photo_2☆中3の生徒が京都大学の問題を見事に解いている答案を拝見しました。写真はその解答の添削の一部。生徒が書いた解答は、実はまだ続きます。そのぐらい場合わけの証明が必要な問題なのですが、この問題の解答は、数の性質がわかっていれば、暗算でできるのです。予想しながら証明していく。仮説を立てながらということなのでしょうが、なるほど、この自問自答の連鎖ができるようになると数学はおもしろくなるわけですね。

☆この講座に参加している中3の生徒は、「中1の後半から数検3級を合格するために、この講座に参加していたのですが、いつの間にか国立大学理系の数学に取り組むようになりました。すっごく頭を使うので、大変ですが、戸塚先生のこの講座以上に頭を使うことはないので、そこが魅力かな。数学面では先生を信用してます(笑)!」と。なるほど、モチベーションを燃やし続ける1つのあり方ですね。

Photo_5 ☆放課後3時半から下校時間の5時まで、90分間集中して考えるのですから、それは大変です。しかし、モチベーションのある生徒の共通の特徴は、考える時間に喜びを感じることができるということですね。そして、その考える時間とは、他者との対話と自問自答の結合している瞬間です。

☆白梅学園清修が、コミュニケーションのシーンにこだわるのは、心のケアと知のモチベーションの環境づくりなのでしょう。

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