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時代が求める学校[01] 聖学院<01> 入試問題は学校の顔

☆今聖学院は、多くのメディアに注目されている。聖学院のOBが金融界、メディア・出版界で活躍している時代を迎えているということもあるのかもしれない。しかし、何と言っても、聖学院の教育の質を担う教師一人ひとりの存在だろう。創立102年の奥行きの深さということ。

☆この1世紀を超える歴史が、聖学院における教育のミッションと個々の生き方を統合させることができる多くの教師を輩出してきた。そういう実感を抱かせる説明会が、昨日(08年12月23日)行われた。すでに何回も行われてきたのだが、今年最後の説明会のチャンスだったので訪れた。

☆テーマは、入試傾向の説明と見学会。3回に分けて行われていたが、私は最終の組に参加した。平方教務部長によると、すべての回を合わせると、100組ほどの家族が訪れたそうだ。すでに同じテーマの説明会が行われてきたにもかかわらず、しかもクリスマスイブ直前だというのに、熱心な親子の姿に感動。

☆さて、説明会の話だが、各教科の先生が入試傾向の話をしているときの姿がなかなかよかった。実に個性があふれでていた。純粋でまじめな先生。父親からの質問に優しく、しかし的確に回答する先生。余計な間投詞や終助詞がない洗練されたコミュニケーションに少し驚いたりもしたほど。複眼思考と機知に富んだ先生。好奇心旺盛で、日ごろから生徒といっしょになって実験や観察をし、議論している様子がイメージできる先生。

☆それでいながら、ある共通の心性を感じることができた。それは入試問題には聖学院のメッセージが込められているということを明快に語っていたことである。短い時間だったので、精神的な言説が多かったけれど、おそらく具体的な教育内容や活動が背景にあるから、こういうことを語っているのだなというのは直感できた。

☆そして帰り道々、配布された資料の中にあったシラバスを見て、納得した。たいていのシラバスは、知識と学習内容の配列表であり、なぜその勉強をするかは、一般的な教科の理論がほんの少ししか書かれていないものが多い。

☆しかし、聖学院のシラバスは、もちろん客観的な知識や学習内容の配列表がベースではあるが、そこには精神が宿っている。リベラルアーツを標榜していたり、関係総体主義を謳っていたり、微積の重要性を語っていたり、探究の意義を語っていたり・・・。

☆入試問題の傾向の説明も、受験生向けに、かなり言葉を選んではいたが、基本は知と精神(聖学院の愛知と言った方が適切かも)の両方を統合して語っていたのである。

☆ところで、オール聖学院や立地の様子をカジュアルに語っているブログがある。こういう表現も聖学院らしさの1つ。

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