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09年中学入試に向けて[127] 首都圏中学受験志望者動向予想 10

☆「09年中学入試に向けて[126] 首都圏中学受験志望者動向予想 09」のつづき。湘南白百合は、サンデーショックの影響ではなく、教育の質をアップしその広報に尽力している聖園女学院と聖セシリアという同じカトリック学校の影響を受けるようになり、生徒募集の勢いが緩やかになり、安定的な生徒募集になると思う。

☆偏差値的な側面からみると、おそらく50から60未満の生徒の中に、聖園女学院か聖セシリアにシフトする受験生が多くなりつつあるということであり、一方60以上の生徒は湘南白百合に集まっているということだろう。これがカトリック学校のシナジー構造になればよいわけである。

☆城北と城北埼玉は、この現実を直視しなければならない時代に合って、頼るべき存在として生徒募集は増えると予想される。

☆昭和秀英の応募者数は、昨年に引き続き増えるだろう。伸ばす教育がよい。自立した学習者に育つ環境があるのがよい。教育内容は非常にシンプルだが、これはある意味すべての生徒と公平にコミュニケーションがとれるということを意味する。オプションやコースが複雑だと、公平性という点でジレンマが生まれる場合がある。逆に公平性が水準を下げるというリスクもある。しかし、公平かつレベルが高いという教育システムが近年人気が高まっている理由だろう。

☆昭和女子大附属昭和は、ここ数年でかなり開かれた学校のイメージを広めてきた。それは今も変わらないが、校長が変わったとき、新機軸を打ち出すか否かは、生徒募集には影響が大きい。昨年まではBRICsの効果もあったと思うが、この金融危機をトルストイで乗り切る歴史的必然性は何だろう。再びアイデンティティの問い返しの時代に入らざるを得ないかもしれない。そういう意味では右肩上がりで応募者数を増やしてきたカーブがやや緩やかになる可能性も考えなくてはなるまい。

☆女子学院は、桜蔭、雙葉同様、もっともサンデーハッピーの恩恵に浴するだろう。30%以上は応募者が増えるのではないか。ただし、学校当局は、そういう受験市場の動きに冷ややかであると思う。JGはあくまで≪私学の系譜≫市場でのみ生きていく道を見出している。両市場の調和など全く考えていない。桜蔭は、両市場のことなどそもそも考えていない。無関心なのだろう。我が道を行くでよいのである。雙葉は、おそらく何も言わないが、関心がないわけではない。ただ控えめであることは確かだ。

☆女子聖学院は、聖学院とともに人気急上昇の時期をいよいよ迎えることになるだろう。新校舎完成ということもあるが、質の高い教育の口コミの広がりの速度の速さを肌で感じる今日この頃だからだ。

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