品川女子学院の内生的成長始まる 漆校長の選択
☆今日の日経ビジネス・オンラインで、漆校長は「品川女子学院・漆 紫穂子校長の やる気を高め、人を育てる(秘)メソッド 」の執筆を休載することを宣言しています。
☆そこには印象的な文章があります。
組織は生きています。舵を右に切りすぎれば左に問題が起き、常にバランスを取っていかなければなりません。かつて壁を乗り越えたはずの、同じ根っこの問題が、しばらくすると新型のインフルエンザのように形を変えてやってくることもあります。目標も、ここまでということがありません。今見えている一番高い山をやっと登りきったと思ったら、すぐに次の山が見えてきます。ストレートな道をずっと進んでいけるということはなく、螺旋階段を上りながら少しずつ進化していくような感じです。ある経営者が言っていました。「死んでからゆっくり寝る」と。私も同じ心境です。今、教員一人ひとりに1時間ずつ時間をとってもらい、ヒアリングをしています。
☆漆校長の覚悟が伝わってきます。成熟期に入っている品川女子学院も、日々教育のパラドクスが生まれているのでしょう。その1つひとつを解決しなければ、停滞するのが生きている組織でもあります。
☆しかしまた、それらを解決していく過程は、内生的進化の過程でもあります。漆校長は外発的進化から内発的進化へのネクスト・ステージへのチェンジを選択したのでしょう。
校長になって3年目、仕事の器の大きさに何とか自分を合わせようとして必死でもがいているうちに、自分の見えないところに「もっとこうできる」「もっとこうしなければいけない」という課題や問題点が、予想以上にたまってきていることに気づかされました。「それが見えたからには、すぐに何とかしたい」というのが今の気持ちです。ちょうど二十数年前、改革を始めた時の思いと同じです。私は来年、母が病に倒れたその年齢になります。課題の大きさに比べ、残された時間はそう長くないかもしれません。「自分がいなくても進化し続ける学校」にすることが私の責任。「みんなが夢中になって好きなことができる学校」をつくることが私の夢です。
☆「組織/システム/コミュニケーション」から「組織―システム―コミュニケーション」へ。それが「自分がいなくても進化し続ける」自己組織化した学校です。品川女子学院の成長は再び新たなロジッスチック曲線を描き始めました。依然として注目校ですね。
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