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09年首都圏中学入試[46] 共立女子の学際知=共立知

☆共立女子の先生方は、学内外の研究で活躍している。そういう先生方だからこそ、教科教育というより多様な文化や多角的なものの見方の重要性を認識している。

☆大学でもやっと学際知が、名前だけではなく、本格的に講座に導入されるようになったぐらいだから、中高ではなかなか浸透しないのが普通だ。まして塾では、科目別の授業。

☆ユネスコというよりは、フランス、ドイツ、北欧が中心なのだろうが、文化の多様性こそが、才能を開発する、つまり文化コンテンツを豊かにするという条約を構築し、採択しているが、今だアメリカやアメリカに追従する日本は踏み切れていない。

☆アメリカは文化コンテンツ産業の多様化に力を入れているが、それを国が保護するなんておかしいのではないか、市場経済の力が文化コンテンツを守るんだというビジョンで批准しないのだが、日本はアメリカの顔色をうかがって右往左往し、文化コンテンツの本意を認識しようとしない。

☆そんなんだから、文化コンテンツと教育が結びつくわけがない。日本の文化コンテンツは、版画文化や庭園文化、お祭り文化、歌舞伎文化、道文化、里山文化、神社仏閣文化、仏像文化、下町文化、理論物理分野などなど思い浮かべれば、枚挙にいとまがないほどあふれている。しかし、それが教育に結びつかないのだから、もったいない。

☆東京を歩けば、多様な文化、多角的なものの見方が結晶態となった文化コンテンツであふれているというのに。

☆この物象化した文化コンテンツに結びついた様々な文脈の糸をたどっていくと、ある種普遍的な精神や法則に行きつく可能性がある。この道筋こそ学びであり、学問の入門。中高でこの学びをやらないで、大学受験勉強だけで進学するから、大学生の基礎力が低下したなんて話になる。もっとも、教科の力が落ちたという理解しかできなくなっている大学もおかしい。昨今の大学が入学事前準備コースを作っているが、そこらへんがよくわかっていないプログラムが多いのが現状だろう。

☆ところが、話は戻るが、共立女子の先生方は、多様な文化や多角的なものの見方が、生徒の視野や視点になるようなプログラムを創っている。たとえば、「明暦の大火と地形との関係」というテーマで、社会と国語と理科の教師がコラボしてプログラムをつくっている。

☆リサーチ―フィールドワーク―編集がらせん状に展開する学際知型プログラム。いろいろな見方のできる教師と生徒が共に立って学ぶとい意味では、共立知と呼んでもよいだろう。

Photo社会科の池末和幸先生国語の金井圭太郎先生理科の桑子研先生がコラボして実践した報告は、「Kyoritsu 研究報告 32」に掲載されている。それにしても共立女子は写真にあるように、教師も生徒も論文を書く文化がベースになっている。編集作業こそ学際知の結晶態である。

☆3人の先生方は、著書も出版されている。そういうパブリックな経験があるからこそ、学際知を共立知として根付かせることができる。

☆ところで、明日からは中学入試だ。共立知の進化を見守る渡辺教頭は、入試の4日間は、生徒獲得戦略参謀として、学校の近くのホテルに宿泊し、朝早くから天候の状態、交通機関の状況などをチェックし、何かあったら、直ちに対応できるような態勢をとっている。リスクマネジメントはリーダーの役目ではあるが、こういう見えない活動が、共立女子を支えているのである。

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