私立学校研究 (c) ホンマ ハヤト: 09年首都圏中学入試[40] 武相中は世界標準のモノサシで見よう
☆先日、武相中の取材に同行した。ジャーナリストとカメラマンが中3生にインタビューしたり、部活の様子を撮影したりしているところに参入したわけだ。
☆そして改めて思った。ドメスティックな基準である大学進学実績(つまり学歴主義)や偏差値をあてはめても、はみ出てしまうなぁと。
☆5、6年前に、サンフランシスコからロサンゼルスにかけて西海岸の幾つかの名門私学であるプレップスクールをリサーチしたことがあるが、武相はまさにそういう学校なのである。いやそれ以上の学校かもしれない。
☆プレップスクールの特徴は、リベラルアーツ。少人数で、とにかくワン・フォー・オール、オール・フォー・ワンの精神を大事にしている。チームのために、社会のために、世界のために自分を鍛える環境がある。
☆ベースはディスカッション。あらゆる場面で論理的かつ批判的な言語活動が重要。そして、なんといってもスポーツ。乗馬やテニスなど、文化としてのスポーツができる施設が充実している。
☆武相もまたそうだ。25人クラスで、生徒同士、生徒と教師は常に話し合う。その環境は、興味と関心を生み、生徒1人ひとりの才能を開花する。ディスカッションは真面目と非真面目のバランスがとれていて、笑いが絶えない。
☆スポーツはというと、野球、サッカーは言うまでもなく、バスケット、バレーボール、水泳、テニス、柔道、ボクシング、剣道、弓道など充実している。なんといってもそれぞれの施設の充実度は圧巻。それぞれの種目によって挨拶の仕方が違うが、礼にはじまり礼に終わるその姿勢は清々しい。
☆水泳部などは、ウォーターボーイズさながら学園ドラマのワンシーン。もっとも鍛え方は格段に違う。剣道、弓道、柔道はそれぞれ施設が充実している。
☆フラットな知のチーム作りとスポーツチームの神々しいシンプルな縦の関係が交差している。社会で活躍できる人材には横にも縦にも強いタフな精神が必要。
☆6年間あらゆる点で充実できる男子校であることを改めて感じたし、かつて訪れたサッチャースクールを思い出した。
| 固定リンク
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 村田沙耶香さんのNHKインタビュー 母校二松學舍柏で(2017.02.11)
- 「斉藤桂太」麻布のもう一つの知(2015.11.28)
- 2012年Nコン 豊島岡女子 中高両方の部で金賞 関東甲信越ブロックで(2012.10.01)
- 「柴崎俊子祝賀会」 in 中村新館Lady もう一つの私学の系譜(2012.07.24)
- 勇気 「子どものための少年詩集2011」から(2011.11.24)
最近のコメント