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私立学校研究 (c) ホンマ ハヤト: 09年首都圏中学入試[41] 生徒が語るかえつ有明の教育(1)

かえつ有明は、豊洲に移転し、共学校になって丸3年経とうとしている。3月には、高校・中学からそれぞれ共学1期生の卒業生が誕生する。

☆高校の卒業生の中には、すでに多くの生徒がAO入試や推薦入試で、かえつ有明がマニフェストに掲げる大学に合格している。教育の質が大学進学実績につながる格好のケースである。今後の一般入試の結果も楽しみだ。

☆さて、今回卒業生に話を聞くことができた。そして、涙腺が今にもゆるみそうな学園物語に感銘を受けた。

☆法政大学人間環境学部に進学が決まったYくんは、生徒会会長も務め、野球部の部長もやってのけた。生徒会会長として、創設者嘉悦孝先生の60回忌法要にも参加。創設者の精神に触れて、それをしっかり受けとめていた。

「共学校になっても、変わらない精神が毎日見られますよ。何もないところからこの学園を創った孝先生の思いと意志の強さはわかるような気がします。かえつの女子生徒はとにかく元気なんですが、これは孝先生の精神を引き継いでいますよ」

☆どうしてそんなことがわかるの?と聞いてみると、

「かえつは伝統があるけれど、共学校としてのスタートはある意味まったく新しい出発で、その最初に僕自身が立ち会えたから、わかるような気がするのです。体育祭にしても、文化祭にしても、何もかもが新しいのです。1つひとつ実現するには、ものすごく準備がかかる。とても1人ではできない。みんなで話し合い、支え合いながらでないと実現できない。そのエネルギーがどんなにすごいか、かえつに入学して初めてわかりました。」

☆野球部も、女子校時代にはなかっただろうから、部長として初めから作っていったのかな?と聞くと、

「そうです。高校は部員の数が少なく、いろんな大会に出場できないんですが・・・。」

☆野球が好きだだけで、とてもできないことだね。

「はい。はじめは怖かったですが、やはりここでも友達といっしょにやってこれたし、とにかく顧問の先生にはお世話になりっぱなしで、どんどん楽しくなったというかやりきることの達成感と言うか・・・」

☆中学生の部員はいるのですか?

「ええ、中学生は、大会に出場できるだけの部員が集まったので、僕たちは道になったとことは確かで、このやりきった経験は、本当に大事だと思います。」

☆どこからそんな意欲がわくのだろう?いまどきの若者はそういうのがないって、マスコミなんかではよくバッシングされるよね・・・。

「支え合ったり、ほめたりほめられたり、人に頼まれたり頼んだりという人間関係があれば、自然とでてくると思いますが。」

☆友達や先生と話し合ったということだけど、どんなことを話し合ったのですか?

「それはさまざまな問題や葛藤がおこるわけですから、話し合ってなんとか乗り切るんです」

☆相当考える時間があったともいえそうですね・・・。

「学園生活すべてが考える時間ですよ。何よりすべてに言えることは、準備段階がすごいということです。徹底的に準備をする。定期テストのときもそうです。だからその準備で、話し合い、調べつくし、考えぬくのです。」

☆大学を決めた時もそうですか?

「そうですね。はじめは法学部に進もうと漠然と考えていたのですけれど、オープンキャンパスにフィールドワークしに何回も行って、そこで在学生と、やはり話し合い、学際的な学びが大事だと気づいたのです。環境といっても、自然も、人の生活も、国際政治もみなつながっていますから。」

☆生徒会にしても、野球部にしても、大学選択にしても、テスト勉強にしても、何か共通するものがあるようだけど?

「そうだと思います。とにかく始めるときは、恐怖なんだけれど、1期生だからとにかくいろいろ経験しようと、積極的に取り組めば、多くの友達と話し合いながら、支え合いながら、やりきれるという体験ができたのです。その達成感は自信につながり、新しいことにチャンレンジするという良い循環になりました。」

☆Yくんの話は、実はWさんの話とつながっていく。この二人の話にこそ、かえつ有明の独特のコミュニケーションシステムがミーム(文化遺伝子)としてあることに気づかされるのだが、それはWさんに聞いた話を書きながらご紹介しよう。

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