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私立学校研究 (c) ホンマ ハヤト: 09年首都圏中学入試[44] 明日から東京・神奈川中学入試始まる

☆明日2月1日から東京・神奈川エリアの中学入試が始まる。サンデーショックと世界同時的金融危機のダブル・ショックの時代状況の中で幕が開く。

☆この幕が何を開くのか。それはにわかにはわからないが、マーケットに変動が起こることは間違いがないだろう。

☆受験市場から私学市場へという兆候は、すでにオバマ大統領の出現にあらわれている。つまり市場至上主義から倫理的市場への動きである。社会民主主義的市場でも福祉中心市場主義というのでもない。新しい社会倫理をサポートする市場主義。

☆そういう難しい話は、きっと社会学者や現代思想家などが、解き明かすのだろう。

☆ただ、そういう大きな渦に、意識はしないだろうが、受験市場も巻き込まれ破壊的イノベーションが進化するだろう。しかし、この動きは悪貨は良貨を駆逐する勢いになるので、私立学校はいったんそこから避難せざるを得ないだろう。それが結果的に私学市場を形成することになる。

☆そして受験市場も、この私学市場を応援する質を獲得するように動きだすだろうが、それには3年待たねばならない。当面は目の前の利益に対処しなければならないからである。

☆具体的には、塾業界の再編が昨年に続き進むだろう。すでに塾システム―通信制システム―フリースクール的システム―テストシステム―小学校から大学教育までの総合システムのカップリングが機能的には進んでいる。

☆この一部のシステムだけでは受験市場ではやっていけない。もちろんシステムでなければやっていけるが、それは個人塾だけである。カリスマ教師が100人ぐらいの塾を経営することはできる。しかし、それは、そのカリスマ教師一代限りで、経営戦略的には、無視される。

☆企業は大きくなればなるほど、ブランド力にこだわる。周りからもそれを求められるから、それを無視できない。そうすると、どうしても富裕層を巻き込む戦略をとらざるを得ない。そうなると、大学なら東大をねらわざるをを得ないし、中高一貫校なら私立学校のブランド校をねらわざるを得ない。

☆そしてすぐに気づくことは、東大と私立中高一貫ブランド校はセットにした方がよいということだ。大学予備校と中学受験塾のカップリングの流れは必至なのである。

☆このような状態だから、どこの教育産業や予備校がどういう動きに出るかは、企業秘密でわからないというのではなく、岡目八目、論理的必然なのである。

☆賢い親は、はじめからこのような受験市場の混乱の渦に子どもの身を預けないだろう。はじめから私学市場に回避する流れが生まれる。5年生から進学する学校を決め、その私立学校が、自ら開く学習会に通うようになるだろう。しかもそこは教材費だけしかかからない。つまり利益を生まないから、格安だ。

☆そんな動きがでてくる。こころある個人塾は、私学市場に併合されるはずだ。

☆受験市場といっても、公立高校の受験市場は旧態依然として残るだろう。この受験市場は精神的には権力的抑圧構造を内包しているから手に負えない。公立高校は基本は配分制度である。誰がどこに行くかは高校と中学の間で暗黙のうちに決定されるシステムである。これは公立中高一貫校もゆるやかではあるが基本は同質構造である。

☆残念ながら、公立高校における試験とか、公立中高一貫校における適性検査はその配分システムの正当性をつくるシステムに過ぎないというのが真実だろう。これは権力側の選抜=配分なのであり、自由選択ではないのである。

☆公立高校受験市場と私立中学受験市場は、その点が違う。その差異が、私立中学受験の人気を支えてきた。選抜=配分か選択かという違いが。

☆それは今も変わらない。しかし、問題は経済なのである。経済の不安定さは、市場を不健全にする。疑似寡占や疑似独占を生み出す。そうなったら、選択機能が衰退し結果的に配分や振り分けになる。受験市場のM&Aの動きは、それを予想させる。それゆえ、私学市場という拠点が重要なのである。

☆今年の中学受験生は、受験が終われば、私立学校という私学市場の中心に入り込めるので、実は幸せなのであるが、今はそんなことを思っている場合ではないのかもしれない。ともかくも、それぞれの道に進めることを祈っている。

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