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09年首都圏中学入試[76] 学校選択においてリクルートとベネッセの情報が有益

☆今日、リクルートとベネッセは、学校サポートをトータルにカバーできるところまでやってきた。もちろん両社のコアコンピテンスには差異がある。リクルートは仕事情報がベースだろうし、ベネッセは学び情報がベースだろう。

☆しかしながら、両社はキャリアデザイン情報では拮抗し、その他の関連商品でも拮抗し始めている。それは両社のサイトを見れば一目瞭然。

リクルートの商品→商品サービスの紹介ページ

ベネッセの商品→ベネッセトップページに商品サービス紹介あり

☆学校の教育の質については、授業や進路指導の内容やプログラムを見なければわからない。しかし、受験情報誌は、そこを分析できるスタッフをかかえる資本がないから、どうしても大学進学実績と偏差値の情報がベースになってしまう。

☆受験生にとっては、当面の目標は合格することであるから、受験情報誌は大いに役立つが、学校選択に関しては偏りがちであるのは否めない。

☆そういう点で、リクルートとベネッセの情報は、学校の教育実践についてリサーチされていて、実は大いに役立つのだ。

☆もちろん、両者とも公立と私立に公平にアプローチしているのが建前だから、大枠文科省の指針に従属している。だから私立学校の大部分がまだ見えないままである。そこはやはり学校説明会に出かけて行って自分の目で確かめざるを得ない。

☆ただ、そんな情勢の中で、両社の内部で変化が見られる。リクルートは私立学校の情報を発信してサポートするチームができつつあるようだし、ベネッセは情報発信だけではなく、私立学校のプログラムやガイダンスそのものをサポートしようという動きがでている。

☆このような動きは、両社のサイトをしばらく見ていれば、わかってくる。両社が取り上げる学校は、中立な立場で扱っているというものの、そもそも取材対象として選択したのはなぜかを考えると、すぐにもわかる。クオリティスクールであり、その中でもイノベーションを生み出している、その時々の旬な学校だと判断してはずれではないと思う。

☆さて、和田中の元校長藤原氏が、リクルート出身であり、「東大合格者のノートは必ず美しい」の著者太田あや氏がベネッセ出身であるのが実におもしろい。

☆これは両社のコアコンピテンスの象徴。しかし、それがゆえに私立学校は、両社のサポートを巧みに能動的に活用しなければならない。もし活用しなければ、時代遅れになるだろう。もし受動的に活用すると、私立学校の本質は暗黙知のまま表現されない。

☆むしろ、その暗黙知を引き出し、形式知に転換するサポートを両社にしてもらうしたたかさを持った方がよいだろう。

☆今私は、和田中の生徒獲得パワーについて分析し、それに基づいて私立中高一貫校はどうだろうかという視点で書いている途中だが、あくまで和田中の分析視点は、私立学校の分析視点の40%にしか該当しない。

☆つまりリクルート流儀では、私立学校の40%を公立学校の100%として取り扱っているのである。このズレをいつも確認しなければ、私立学校の選択視点が偏狭になってしまうのである。

☆そうはいっても、その40%の中で一箇所、藤原氏だからできたが、一般の私学の先生ではできない箇所があるのだ。さてそこはどこだろう。ここは藤原氏が分身の術を使えないから、システム化する必要があるが、リクルートはあくまでも情報発信であり、プログラムメーカではない。そこの部分はベネッセが支援する以外に術はない。

☆その領域の活動がすでに始まり、私立学校とベネッセの協働作業が着々と進んでいる。その領域でサポートを受け入れている学校は、なるほどクオリティスクールであるし、今はそうではなくても、その作業を通してクオリティを向上させる先見性のある学校であることは確かだと思う。

☆受験市場の変容は、中学受験塾の葛藤・競争によるだけではなく、リクルートやベネッセのような職業・教育総合ビジネス産業の破壊的イノベーションによっても大きな影響を受けるのである。2009年度の中学入試は、そういう時代を迎えている。

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